木下みつひろ講師がアナタの愛車とドラテクを診断!

2021/07/24 14:00

梅田 剛さん(医師だけに、白衣を撮影に合わせて着用)1117 エキシージ  

 

<チューニング>

■BSKフルチューニング(フルカーボンボディ クロスミッション 吸排気系 ブレーキ サスペンション) ■アドバン ネオバAD08R

 

番外編でレブスピードR会講師でもある梅田剛さんも飛び入り参加。新型コロナウイルスの影響により、今シーズン参戦予定だった86/BRZレースへの参戦を取りやめたこともあって、練習用に購入したのがエキシージだ。チューニングはBSKが手掛けたもの。ボディシェルはカーボン、ウインドウはアクリル、吸排気系やブレーキ、フルピロのサスペンションアームもBSKのオリジナル品が装備されている。

そんなエキシージで、初のウエット走行。車両のバランスについて木下講師のコメントは?

 

 

<木下アドバイス>

ブレーキキャリパーを交換している関係からか、フロントよりもリアブレーキが先に効いている感覚があって、フロントに荷重が乗る前に減速が終わってしまう。こういう状況は、ビッグキャリパーを装備したGT−Rとかでもありがち。その前荷重のなさが、ここがちょうどよい、と感じられる、スイートスポットの狭さとなって現れている。

 

ミッドシップということもあるが、そのスポットを外してアクセルを踏むと、すぐにスピンしてしまう。そのためこのクルマの、いまの状態のままきれいに走るなら、ブレーキを抜く量とステアリングの舵角を、繊細にコントロールする必要がある。

 

改善点は、フロントブレーキの効き遅れ。ブレーキペダルを踏んだ瞬間、フロントがきちんと効くようにしたい。現状はリアが先に効いてからフロントが効くため、ステアリングを切るためにブレーキペダルを抜く時間が長くなってしまい、そのぶん舵角が深くなり、最終的にはリアタイヤのグリップが抜けた状態でアクセルを踏むことになるので、スピンしやすくなっている。フロントブレーキがしっかり効けば、ちょっと抜くだけでステアリングを切ることができる。そのときはまだ、舵角が深くないので、リアがグリップしたまま向きを変えるることができるようになるはずだ。

 

<梅田さんの感想>

86とかロードスターに比べて、きれいに曲がれるポイントが狭い、と感じていました。それは、ブレーキバランスが前寄りにあるからかリアブレーキを強くしようかと思っていましたが、フロントブレーキの効き遅れであることがわかりました。ブレーキペダルを長く踏まないと荷重が前に移動しないと感じていた原因もはっきりしました。クルマを曲げようとする時間が長く掛かっていて、そこでアクセルを踏むとすぐにリアがブレークしてしまうのも、前荷重が素早く掛かっていなかった、ということだったのです。この状態でのシビアなブレーキの抜き方は、まだまだ練習が必要だな、と感じました。

 

 

次ページは、最後に木下講師のまとめコメント

 






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