マイチェンしたメガーヌR.S.でもニュルのタイムアタックは行うのか?

2021/06/14 10:10

 

 

 

純粋なガソリンエンジンのR.S.を操って楽しむなら••••••、今しかない

 

 

 

編集部)

これまでニュルのアタックがあって、さらに日本でも各地のサーキットでタイムを出してアピールするという、二段構えの落とし込みがあったので、そういうものが今回も欲しいな〜と思っていたんですが••••••。

 

 

佐藤氏)

そうですよね。でも、R.S.というクルマの立ち位置的には、いまは中途半端な時期で、やりにくいんですよ。

 

 

今回のメガーヌR.S.はマイナーチェンジですけど、モデルライフが3年から4年あるとして、じゃあ次期モデルって話になったときは、おそらくガソリンエンジン1本だけという話にはいかないでしょう。HVかEVの電動化の技術が入った車になることは間違いありません。

 

 

編集部)

次期R.S.に向けて電動化が取り入れられたパワーユニットはあるんですか?

 

 

佐藤氏)

スポーツモデルでは、まだないんですよね。ただ、EV自体はルノーにはすいぶん前からあって、ヨーロッパだとEV専用車で「ゾエ」というモデルが存在します。日産でいえばリーフに相当するようなクルマですね。それをレーシングモデルにしたりしている。そのレース自体はないですし市販化はされていませんが、EVをスポーツ化するのは、そういう形では取り組んでいるんです。

 

ただ、一足飛びにフルEVにいくのか、HVみたいなものでやるのか、そこもまだ決まってはいません。

 

 

編集部)

やはり、電動技術が投入されても、走って楽しいR.S.っぽいもの(概念)を期待します!

 

 

佐藤氏)

我々も同じです。これから電動化されていくのは確実なので、どのブランドでも電動の車をどんどん出していきます。ヨーロッパの燃費規制も本当に厳しくなるんで、燃費をちゃんと稼げるような電動車を出して行かないとならない。

 

 

その中でも、ブランドの特色を各社出していくことになるでしょう。そこでルノーでは、運転の楽しさを、こういった車で表現しているようなところは、まずやって欲しいと思っています。

 

 

じつは先日登場したルーテシアとかキャプチャーのHVが、早ければこの秋に日本に入ってきます。それは「だいぶ運転が楽しい車」だといわれているんですね。もちろん燃費を狙っているものですが、ルノーがやっているF1の電動システムのイメージを受け継いて「Eテック」と名付けられているものです。トランスミッションにドグミッションみたいなものを使って、わりと機構としてはレーシーで、ダイレクト感が強いものを入れ込んでいるようです。

 

 

編集部)

そんなルーテシアだったら乗ってみたい!

 

 

佐藤氏)

そういう風に言われているので、期待するところもあります。

 

 

編集部)

ボタンを押している間は、モーターアシストが強まって速くなるとか、サーキットで前車を抜かすときに使うとか、F1気分で走れたらいいですね。そういう意味では、電動化はスポーツドライビングでの楽しみが増える要素になります。

 

 

佐藤氏)

それに、エンジンだけではやり切れていなかった領域を追求できるようになるでしょう。いまは排ガスや燃費の関係でエンジンの排気量が小さくなって、それをターボを回しているんで、ごく低回転でのトルク感は出しにくかった。それをモーターの特性を活かして、低回転域は一気にモーターで加速して、ある程度のところからエンジンと併用するような手法を追求することで、いままでは味わえなかった運転の楽しみが出せるんだったら、やっぱり面白い方向性だと思います。

 

 

編集部)

やっぱり、ルノーに求められているのは、マニアックかもしれないけど、その部分の楽しさです。組織が変わっても楽しい車を期待したいですね。

 

 

佐藤氏)

アルピーヌA110の開発でも、ルノースポールが関わり、ドライバーはロラン・ウルゴン(R.S.の開発ドライバーで各地のサーキットアタックも担当)を起用していました。今度は組織がひとつになって、ルノースポールでニュルなどチャレンジしていた人たちがそっくりアルピーヌで開発します。そのため、全体をアルピーヌが統括するといっても、中身がガラッとかわることはないでしょう。だから、電動化になったとしても、好みというか、やりたいことはこれまでと変わらないので、面白い車になるんじゃないかと思ってます。

 






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