エフケーテックZC33Sスイフトスポーツのリアサスは 一見トリプルスプリング!?
FK TEC
ZC33S SWIFT Sport
スプリングは、フロントがメイン(12㎏/㎜)+ヘルパー。リアは、下からアシスト(16㎏/㎜)+メイン(12㎏/㎜)+ヘルパーの順。フロント、リアいずれもヘルパーを組み込み、伸び側のストロークを稼いでいる。リアは一見、トリプル仕様のスプリングのような構成だが、ヘルパーはレートを持たないためカウントしない。ツインスプリングが正解だ
ZC33Sスイフトスポーツのリアサスを
ツインスプリング仕様にリメイク!
アノ手コノ手を駆使して、ZC33Sのフットワークを進化させ続けるエフケーテック。シングルからツインスプリング仕様へとリメイクしたリアサスの実力を、岡山国際でテストを行った。
開発を手がるエフケーテックの濱下博文エンジニアによると、ツインスプリング化の狙いはふたつ。ひとつは乗り心地のアップ。そして、もうひとつがサーキットでの旋回性能の向上だ。
いずれもツインスプリング仕様ならではの特性を活かし、前者は実質的なバネレートダウンで。後者はリアサスの動きをスムーズにすることで、旋回姿勢がつくりやすく、曲がりやすくなる。
「リアのバネレートはメインが12㎏/㎜、アシストが16㎏/㎜。一見高そうですが、実質レートは7㎏/㎜ほどで以前の14㎏/㎜から大幅ダウン。合成レートのため、セッティングはかなり複雑です。しかし、乗り心地と走りのよさを両立させる有効手段のひとつとして、試してみました」と濱下さん。
ダンパーの減衰力アジャストのみを行なった、まだまだ調整途上の仕様にも関わらず、タイムはすでに、これまでのベストに迫る1分46秒台に突入。試走した山田英二からも、「タイムを出しやすい足だね」と高評価を得た。
フロントのパッドを700Cから800Cへ格上げ。ツインスプリング化により、制動時のリアの浮き上がりが抑えられたことで、ECUのバグリが解消。ブレーキ強化が可能になった
オリジナルのハイフロータービンで過給。最大ブーストを1.4 kg/cm²に抑えたファインチューンのパワーユニット。ハイパワー仕様に顕著なトラブルには、このZC33Sは無縁
タイヤはADVAN A08。標準コンパウンドで、サイズはフロント225/45R17、リア215/45R17。今後は前後215サイズ通しも試される。もちろん、ツインスプリングの効果は、タイヤの銘柄を問わない
「縁石を踏んでも、ロスなく走れる」。それが試走した山田英二選手のいちばんの評価ポイント。ツインスプリング化で得られたうれしい効果。路面へ追従性が高まった証拠だ
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