サーキットでのスポーツ走行は、街中でスムーズに運転することと変わらない①
2017/09/28 13:40
- CATEGORY : コラム
レブスピード11月号のドラテク特集は、
「サーキットで活きる 普段からのスムーズ運転術」を掲載している。
講師は、レーシングドライバー兼ドライビングインストラクターの
澤圭太選手だ。
プロとアマチュアではサーキットにおけるタイム差は歴然だが、
その差はステアリング、ペダル、シフトなどの
基本操作がしっかりできていないことに起因することが多い。
この企画では、制限速度内であっても、操作についてひとつひとつ落ち着いて考える必要性、
そして、何度も試して確実に正確な操作をマスターする方法を伝授している。
ここでは、シリーズとして、
誌面で紹介している内容を抜粋してお伝えしよう。
第1回めは、ヒール&トーの元となるペダルワークだ。
ヒール&トーを苦手としているひとは多いものだが、
「ブレーキを踏みながら、そのブレーキの踏力を抜かずにアクセルをあおる」ことに
慣れていないケースが多い。
それにも関わらず、いきなりサーキットでのスポーツ走行で、
バッチリ回転を合わせてキメようなんてのは無理な話だ。
そこで、澤選手がオススメするのが、坂道発進での練習方法。
これで、ブレーキングしながらアクセルをあおる操作を反復練習。
足首を柔らかく使えるようになり、滑らかで微妙なペダル操作ができるようになるのだ。
<ヒール&トーに活きる、坂道発進ペダルワーク練習方法>
1)今まで、坂道発進ではサイドブレーキを使っていたひとは、この練習では使わないようにする。
2)ブレーキをしっかり踏んだ状態から、クラッチを切りギアは1速。
3)ブレーキを踏んだ状態のまま、ヒール&トーでアクセルをあおり、
坂道発進に必要なぶんのエンジン回転数に上げる。
4)ブレーキ踏力を弱めつつ、クラッチミート(半クラッチ)。
5)エンジン回転が落ちた分、若干アクセルをあおりつつ、ブレーキを完全に抜いて
クラッチを完全にミート。
この連携ができていれば、やたらと回転を上げることなく、
また、半クラッチも最小限でクラッチを傷めず、坂道発進できるようになる。
4),5)はコンマ数秒での操作だが、
このペダルワークができるようになることで、
スポーツ走行でのヒール&トーを伴うシフトダウンについて
上達の近道となるのだ。