ND5RC ROADSTERで RAYS VOLK RACING 乗り比べ

2025/10/07 07:59

CLOSE-UP WHEEL

 

 

ND5RC ROADSTERで

RAYS VOLK RACING 乗り比べ

 

 

乗りやすいTE37 自然なフィールのCE28
上級者とハイグリップタイヤ向きのZE40

 

 

RAYSでは純正ホイールに対するアドバンテージや銘柄ごとの特徴の違いを実走テストで社内検証中。そのデータやノウハウをカスタマーへのアドバイスや製品のアップデート、新製品開発に活かす展開だ。REVSPEEDはその現場を取材。今号(11月号)のロードスター特集にちなんで、まずはND5RCでの比較レポートをお届けする。

 


VOLK RACING同門比較

TE37 SAGA S-plus(17×7.0J)とCE28N-plus SL(17×7.0J)、ZE40(17×7.5J)の比較はD1-GP若手有望株の田野結希がドライブを担当。タイヤは215/40R17のDIREZZA ZⅢで統一。


純正ホイールとの比較
純正ホイール(16 × 6.5J)とCE28 CLUB RACER(16 × 6.5J)の比較はRAYS 開発部の織田拓也がドライブ。2021 年の全日本ジムカーナ選手権クラス10 シリーズチャンピオン。タイヤは195/50R16 のADVAN NEOVA AD09。

 

 


CEは純正より
先読み操作がしやすい

 

ND5RCロードスターでの検証は鈴鹿ツインサーキットGコース。同じドライバーがステアリングを握り、レイズのスタッフも助手席で体感する。ロガーも載せて、速度・舵角・ブレーキ圧・スロットル開度・ラップタイムなどのデータを収集し、タイヤ温度、空気圧もチェックする。筆者も同乗できたので、それも含めてレポート。

 

純正ホイール

 

まずは純正とCE28クラブレーサーの比較。サイズはインセットまで同じだ。レイズ開発部の織田拓也がステアリングを握る。

純正はカクカクしたクルマの動きで、修正舵も多かった。探りながらのドライブだ。

 

CE28 CLUB RACER

 

一方、CE28 はスムーズな動き。サスの収束がよく、スキール音も減った。無駄な修正舵が少なく、ロールも減った印象だ。「タイヤが吸いつく感じが高まって、反応が早い。それを見越して先読み操作がしやすく、無駄な操作が減った分、ロールも少なく感じるのだろう」とコメント。さらに、「走り出しから軽い。加速、減速もよく、短く止まれる。リニアに操作できる。まずはホイールの軽さ、次に剛性が効いている」と続ける。「純正のヨレがなく、アクセルもワイドに開けられる。全開までの時間が短いという社内データもある」とのこと。

 

CE28 CLUB RACER

 


TE/CE/ZEが持つ
明確な特性の違い

 

次はボルクレーシングのTE37サーガSプラス、CE28NプラスSL、ZE40を同門比較。TE37は7.29㎏、CE28は7.12㎏、ZE40は7.5Jひとつワイドなサイズながら6.87㎏と最も軽い。テスターはD1ドライバーの田野結希。タイヤは215/40R17のディレッツァZⅢだ。

 

TE37 SAGA S-plus

 

「TE37は決め打ちができる」と田野。3つのホイールの中では最も重いが、その安定感もあり、乗りやすさにつながっているという分析だ。「スキルを問わず、誰もがタイヤの性能を引き出しやすいホイール」とのことだった。

 

TE37 SAGA S-plus

 


CE28N-plus SL

 

「CE28はマイルドで、ブレーキも安定。ステアリングを切ったときにリアがスライドすることもない」というコメント。応力分散に優れたマルチスポークの特性からか、「フィーリングが自然で、ZⅢのグリップレベルにも合っている」という分析だった。助手席ではタイヤが前へ前へとスムーズに転がっている印象を最も受けた。

 

CE28N-plus SL

 


ZE40

 

「ZE40はクルマの反応が早く、ステアリングも切り込んでいけるが、最も切り込むところで切り過ぎるとアンダーステアが出る。その境目のいちばんいいところを使えば速く走れる」とのこと。スイートスポットは狭く、乗りこなせるドライバーならメリットあり、もっとハイグリップタイヤのほうが合うという分析だった。まさにホイールもセッティングパーツだ。

 

ZE40

 

 

■レイズ TEL 06-6768-0019 https://www.rayswheels.co.jp/

 

Photos/南井浩孝 Text/塚本剛哲

 

 






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