ウインマックスのブレーキパッドがリニューアル!2種類の新作パッドを本庄で試す!!
2025/06/04 11:45
- CATEGORY : パーツテスト
ウインマックスのブレーキパッドがリニューアル!
2種類の新作パッドを本庄で試す!!
ウインマックスの定番ブレーキパッド ARMA シリーズが、摩材に新原料を採用し、名前も新たにリニューアルされた。そのニューモデルを早速テストする。
ブレーキに厳しい本庄サーキットでストリート・ワインディング向けの STシリーズと、ミニサーキット向け MCシリーズを青木孝行が試した。車両はウインマックスのデモカー ZC33Sスイフトスポーツ(AT車)だ。
開発技術を結集し
より扱いやすく一新
19‐84。ZC33Sデモカーのナンバープレートが、ウインマックスの長い歴史を表す。日本で最初に設立されたモータースポーツ向けブレーキブランドであり、その年が1984年なのである。摩材の原料選定から、最適配合決定、試作品評価、製造まですべて自社で完結する。
そして今年、愛用者が多く、人気を集めたARMA(アルマ)シリーズがパッドの摩材に新しい原料を用いて、効力安定性と耐熱性を中心に名称ともども大きくリニューアルされている。
本庄サーキットで試した新パットは2タイプ。MCシリーズとSTシリーズを入れ替えて走行した。今回はMC1とST1をインプレッション。
MCシリーズはワインディング、ミニサーキットの車速域での使用にベストである。APシリーズの後継だ。コントロール性を確保しつつMC1 、MC2 、MC3と3種類が用意され、カスタマーは初期バイトやペダルの剛性感、対応温度域などのキャラクターから目的に応じて選べる。
MC1
抜群のコントロール性がウリ
ワインディング&ミニサーキット向け
MC1はシリーズ中、コントロール性に重点を置いたモデル。対応温度域は常温~600°C。ミニサーキットやワインディングでの車速にマッチする特性で、踏力に比例して効きが立ち上がる。ABSや電子制御とのマッチングも良好 。ロースチール材。前後各2万2000円。
STシリーズは、ATシリーズに代わる製品だ。ストリートにワインディング、日常走行での効き、コントロール性、低ダスト化が突き詰められて進化した。ST1とST2があり、後者は制動力が一層高まるタイプだ。
ST1
効き・ダスト・ノイズが高バランス
ストリート&ワインディング向け
STシリーズの中でも純正パッドからのステップアップに最適。街乗りからワインディングでのスポーツドライブまでカバ ー 。対応温度域は常温~450°C 、効き具合の目安は純正パッドから約20%アップ。ダストの発生も超低減。ノンスチール材。前後各1万3200円。
ここでは発売間もない 、同社のZC33S用4POTレーシングキャリパーを装着したデモカー(AT車)でテストした。
ZC33S レーシングキャリパー SP4SS
コンパクトなボディで2ピース構造としながらも細部まで精密につくられ高剛性を実現。断熱性に優れるピストンキャップ仕様としフルードの流路も外気に触れるアウトパイプ式だ。激しい連続走行まで応える仕様となる。そして、レーシングキャリパーでもダストシールが装備され、用途はストリートから対応する。
ウインマックスからZC33Sスイフトスポーツ用のキャリパーキットが登場! 用途に合わせて2種類を設定!
デモカーではMC1が
本庄にピッタリ合った
タイヤ : MICHELIN PRIMACY HP 215/45R17
ホイール : ENKEI Racing Revolution NT03RR 17 × 8.0J inset 35
まず、ミニサーキット向きのMC1から。テスターは青木孝行だ。
「タイヤの性格と絶対グリップから、ABSを入れて走りました。タッチから見て、ストロークを出して効かせるパッドの印象でした。硬さがなくて、ペダルが踏みやすい。 周回ごとに踏力も上げましたが、ほぼフィーリングの変化は感じない。評判のコントロール性は、踏力に比例して効きが上がり、リリースでは狙ったとおりパッドが離れ、旋回が速くできました」
気になる前後バランスであるが、「ZC33Sはリアへの依存度が低いので、タイヤによっては1ランク、リアを効かせてよいかも」とのコメント。選ぶなら、MC2がよさそうだ。
続いて、ストリートのST1でコースイン。
「タッチもコントロール性もMC1と同等以上で、操作性がよい。でも、早くからフェードして、滑り出した。違いはそこだけでした」
GR86では、テストでスポーツキャリパー(WC‐1001FR)にST1を使って何の支障もなく、本庄が走れたそうだ。ZC33Sの場合だと、ハードユースまで確実に押さえるなら、レーシングキャリパー+MC1がベストな組み合わせだろう。圧倒的にアドバンテージがある。
いずれも扱いやすく
タッチもコントロール性も○
ローター温度 測定結果
一見、似たような数値だが、パッドの対応温度域では、ST1 は上限450°C寸前だ。タッチとコントロール性はMC1と同等だが、早期にフェードが確認された。早々にピットイン。一方、MC1はペダルストロークや効きなどの特性は終始変わらずに連続周回ができた。走行後、ブレーキからのスモークも皆無といえるほど微少だった。
WinmaX ブレーキ リニューアル対応一覧
ストリート ・ ワインディング AT シリーズ ➡ ST シリーズ
ワインディング・ミニサーキット AP シリーズ ➡ MC シリーズ
フルサーキット ACシリーズ➡FCシリーズ
耐久レース AEシリーズ➡ERシリーズ
■エムケーカシヤマ ウインマックスディビジョン TEL0267-67-7700 https://www.winmax.jp/