FLシビック盛り上げ隊 BLITZ×SA浜松×A PITオートバックス東雲がコラボ 第4話「 FL5シビックタイプR/FL1シビック 究極のストリートスポーツ製作プロジェクト」 織戸 学が最終チェック!
FLシビック盛り上げ隊
BLITZ×SA浜松×A PITオートバックス東雲がコラボ
FL5シビックタイプR/FL1シビック
究極のストリートスポーツ製作プロジェクト
第4話
織戸 学が最終チェック!
ROAD to SFC(Supreme Fun Civic)はFL5シビックタイプRとFL1シビックをベースに究極のストリートスポーツ仕様をつくり上げるプロジェクト。BLITZの小林潤一、SA浜松の鈴木英二、A PITオートバックス東雲の田中智己を中核にメニュー開発を進めてきた。そんな中でSFC専用パーツも登場! 2024年12月、一般道と富士スピードウェイ・レーシングコースで、アドバイザーの織戸 学が最終確認を行った。
ROAD to SFCのプロジェクトも大詰め
これまで施してきたことを再確認
街乗りやワインディング、高速道路をストレスなく爽快&意のままに走れる現行シビックを目指すSFCプロジェクト。これまでの流れを振り返る。
連載1回目は既存の車高調キットBLITZダンパーZZ-Rを取りつけ、街中で試乗。サスチューンの方向性を探った。
1回目の記事はこちら
2回目は吸排気系とパワコン(FL5に装着)、パワスロ(FL1に装着)によるブーストアップで、理想のエンジン特性を見出す。サスも良好な仕上がりだったが、完成度を高めるために詰めておきたい部分を確認。
2回目の記事はこちら
3回目はECUチューンで、パワコン、パワスロをあえて取り外さず、それらの恩恵を活かしたうえで純正ECUの書き換えを行うSFC専用メニューに。シャシーダイナモ計測で、『ハイブリッド制御』による特有の効果を実証することができた。
3回目の記事はこちら
そして、4回目となる今回を迎えるわけだが、その間にダンパーZZ-Rはチューニングが施され、SFC専用モデルにアップデートされている。
アドバイザー織戸 学がストリートと
富士スピードウェイで最終チェック!
織戸 学アドバイザーによる最終テストは2回目と同じ富士スピードウェイ周辺の一般道。さらに締めとして、富士スピードウェイのレーシングコースを組み込んだ。「FL5もFL1もダンパーZZ-RのSFC仕様は減衰力の特性をよりストリートに振りました」とBLITZの小林潤一さん。
FL5のサスペンションはよく動かす方向に
圧巻の動力性能も刺激的
FL5のダンパーZZ-RスペックDSCプラスSFC仕様はフロント6㎏/㎜、リア5㎏/㎜のバネレート。純正が5㎏/㎜弱なので、低めに思えるが、乗り心地と素直な挙動を重視した結果だ。
サスをストロークさせ、ダンパーの減衰力でロールスピードをコントロール。それによって走行中の姿勢を安定させている。減衰力調整ダイヤルもよりソフト側に振っていて、ちょっとの段差は跳ねずに通過してくれる。
吸排気はカーボンインテークシステムとニュルスペックカスタムエディション。パワコン+ECU書き換えで、最高出力389.7ps/6310rpm、最大トルク53.3kg-m/3490rpmを誇るが、WRXやランエボのタービン交換仕様も凌ぐ勢いだ。
FL1はフットワークも動力性能もすべてがスムーズ
十分に爽快なパワーフィールは魅力的
FL1のダンパーZZ-RスペックDSCプラスもSFC専用仕様で、バネレートは当初と変わらず、フロント6㎏/㎜、リア5㎏/㎜の組み合わせ。速い入力に対する減衰力特性を少し変えて、マイルドに動き出すようにしている。車高やアライメントなどの詰めはSA浜松の鈴木英二さん。
「浜松と仙台をこのクルマで往復しましたが、終始快適でした。19インチの35扁平タイヤでそうなのですから、サスキットの恩恵は大きい」と語る。
強めのダイヤル値でも初期から4輪がバランスよくストロークして、車体自体の動きは少ない。FL1のキャラクターにピッタリといえそうだ。「ハイパワーのFF車ということで、加速時にリアに荷重が行き過ぎないように、少し前下がりにして、走行中の姿勢も整えました」とつけ加えた。
最高出力248ps、最大トルク37.2㎏‐mを発揮するパワスロ+純正ECU書き換えのチューニングにもさらに手が加えられ、タービン回転数に余裕がある3000~4000rpmのトルクが高められている。
どこを走ってもブレない
織戸 学アドバイザーの評価軸
最終確認を終えた織戸 学アドバイザー。「いろんな意見をいわせてもらったが、2台とも僕が思うストリートスポーツに仕上がった。僕もFL5に乗り始めたから、よくわかるけど、多くのカスタマーが欲するパッケージといえる。もっとも、サーキットにも行くなら、ブレーキは強化したい」とコメント
では、織戸 学アドバイザーの最終評価に移りたい。まずはFL5。
「日常領域ではサスの動きに角がなくて、軽快な走り。ECUチューンが加わって、低回転から太いトルクがグッときて、加速の乗りがいい。サーキットでのサスは気持ちよく走るのにちょうどいい硬さ。パワーもフルに使え、ストレートではきっちり6速まで踏めた。最高速は230km/h。エアロの効果もわかり、直線、高速コーナーでの挙動の安定性も確かめることができた。多くのタイプRオーナーが求めるのは、この走りだと思う」とのこと。
FL1についてはどうだろう?「当初からの乗り心地に磨きが掛かった印象。しなやかに動きながらもロールが少ない。サーキットでも同じ傾向で、ワインディングと変わらないライントレースを楽しめた。エンジンは軽くアクセルを踏んだ2000rpmくらいから、さっそく大トルクがやってくる。車速の上昇が速く、最高速は210km/h。素晴らしい仕上がりだ」という。
それを受けて、それらのパーツやメニューは市販化のための準備に入った。3月22日から全国のスーパーオートバックスで順次催される『BLITZ CIVIC FAIR』では、体感試乗やチューニング相談が展開される予定。自身の五感で確かめていただきたい。
FL5 シビック タイプR
FL5用エアロスピードRコンセプトは純正バンパーとリアウイングにつけ足し、空力性能の向上とスタイルアップを両立させる。空気の流れを解析し、前後の空力バランスも取られている。フロントリップスポイラー、フロントアーチデフューザー、リアサイドデフューザー、リアアンダーデフューザー、リアガーニースポイラーを設定。ほかにもフロントダクトラインを用意。265/35R18のDIREZZA ZⅢを18×9.5J inset 45のENKEI GTC02に履く
SFC仕様のFL5用ダンパーZZ-Rは減衰力調整が前後32段。バネレートはフロント6㎏/㎜、リア5㎏/㎜。FL1と車高調キットは異なるが、奇しくも似たレートになった。試乗での減衰力ダイヤルはストリートがフロント16段とリア24段。サーキットがフロント14段、リア16段。ちなみに、SFC仕様のFL1用ダンパーZZ-Rの減衰力調整は前後32段。バネレートはフロント6㎏/㎜、リア5㎏/㎜。試乗での減衰力ダイヤルはストリートが28段基準、サーキットが15段
FL1 シビック
FL1用エアロスピードRコンセプトを纏う。フロントリップスポイラーは適度な張り出しがボンネットのラインやヘッドライトの造形とも同調し、FL1のスポーティな顔立ちを引き立てる。リアアンダースポイラーはニュルスペックカスタムエディションマフラー専用。235/35R19のSP SPORT MAXX RSを19×8.0J inset 45のENKEI GTC02に履く
FL1はブリッツのストラットバーも装着。シャフトはブラスト処理後にブラック特殊コーティングが掛けられている。補強効果はもちろん、ルックスも映える
SA浜松の鈴木さんはFL1でダンパーZZ-RスペックDSCプラスの真骨頂『マップ制御モード』によるサスセッティングを試みる。ストリートとサーキット、それぞれを想定したデータを織戸テスターがチェック。もっとも、サーキットはひと筋縄では行かないようだ
3/22より全国のスーパーオートバックスで
BLITZ CIVICフェアを順次開催
ROAD to SFCの製品やメニューの完成にともない、全国のスーパーオートバックスで、3月22日よりBLITZ CIVICフェアが順次開催されていく運びとなった。開発車両のBLITZ FL5タイプR、SA浜松FL1 EXに加え、東京オートサロン2025でお披露目されたBLITZ FL1 RSも実車に触れたり、同乗体感の機会を得ることがあるかもしれない。日程はスーパーオートバックス、BLITZのWEBをチェック!
■BLITZ TEL 0422-38-6330 https://www.blitz.co.jp/
■A PITオートバックス東雲 東京都江東区東雲2-7-20 TEL 03-3528-0357
https://www.apit-autobacs.com/
■スーパーオートバックス浜松 静岡県浜松市中央区小豆餅4-16-1 TEL 053-476-2180
https://minkara.carview.co.jp/userid/592092/blog/
Photos/小林克好 Text/鈴木 博