オートガレージMのZC33Sが追加インジェクターを装着し 岡山国際1分45秒フラットをマーク!!
オートガレージM
ZC33Sスイフトスポーツ
追加インジェクターを装着して燃料系をアップデート
岡山国際1分45秒フラットをマーク!!
Photos/稲田浩章,清水良太郎 Text/勝森勇夫
過給器をオリジナルタービンにチェンジ。サーキットではコンスタントに200psオーバーを発揮するオートガレージMのZC33S。今回のアップデートで、デモカーとしては、ほぼ完成型となった
オートガレージMのZC33Sチューニングも、いよいよ最終章に突入だ。
今シーズンのアタック最終ステージとなった2月5日のREVSEED走行会に向けて、主要なアップデートポイントは、「追加インジェクターの装着」、「ECUのリセッティング」、そして「足まわりのピロ化」の3つ。
中でも、追加インジェクターによる燃料増量は、ZC33Sのタービン交換仕様において、まだ前例がないチューニングだ。「燃料の噴出量が、純正インジェクターでは明らかに足りない全開域(高過給圧域)のみを補う」という考え方で、噴出制御はF-CON isにて単独で行う。シンプルで確実、そしてローコスト。カスタマーへのフィードバックを考え、オートガレージMの三浦義博代表はこの方法を選んだ。
ECUのリセッティングは、初期ブーストの目標値を下げて安定指向のセッティングに変更したのがいちばんのポイントだ。追加インジェクターとの合わせ技で、一時期迷走した制御系のトラブルはおおむね解消した。そして、足まわりのピロ化は、旋回性能をさらに磨く、フットワーク系のファイナルアップデートとなる。
「ブーストのタレは完全払拭。終始フルパワーで、コーナーを、つねに1速上のギアで走れる。足まわりも、アクセルを踏んで曲がれる理想の味つけで、コーナリングがまるでミズスマシのようなスムーズさ。タイムが出る条件がすべて揃ったカンジ」。
そんな阪口良平選手の感想とおり、タイムはこれまでのベストを大きく上回る、1分45秒071マーク。先行車に引っ掛からなければ、1分43秒台入りの可能性もあったほどの速さだった。
スロットルの間近に設置された追加インジェクター。噴出量は380cc/min。昔ながらのチューニング手法だが、信頼性は高いのだ。専用パーツはなく、燃料ラインは、もちろんワンオフ
追加インジェクターは、サブコン(F-CON is)で単独コントロール。ハイパワーなタービン交換仕様の、高ブースト領域での燃料の噴出不足を補い、ブーストの落ち込みを制御する
ECUをリセッティング。いちばんのポイントは、ブーストの設定を、1.8→1.7→1.4kg/cm²から1.5→1.4→1.4kg/cm²というように、初期の目標値を抑えたこと。これにより高回転域までフラットにハイパワーが継続する特性が得られた
フロントのロアアームのジョイントをピロボール化。オーリンズベースでセッティングしたフットワークに、一段と磨きがかかった。パワーを路面に伝えるトラクション性能も絶大
エクステリアでは、冷却装置への通風性を高める、バンパーのメッシュ加工がアップデートポイント。ラジエーターはK&G、オイルクーラーとインタークーラーはHKSが装着されている
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