トップフューエル×ZC33Sスイフトスポーツ「ECUのバグを解消。260ps超えの ビッグパワーで、鈴鹿タイム更新を狙う!」
トップフューエル ZC33Sスイフトスポーツ
ECUのバグを解消。260ps超えの
ビッグパワーで、鈴鹿タイム更新を狙う!
Photos/佐藤宏治,加藤智充 Text/勝森勇夫
インジェクターをボッシュの大容量タイプに交換。HKSのGT-SSタービンで過給し、強大なパワーとトルクを発生させるK14C型。吸気系のモディファイは、ECUのバグ解消に不可欠だった
タービン交換仕様特有の高負荷時のECUのバグ(ブーストが安定しない症状)を完全払拭。MAXパワーを昨タイムアタックシーズンの230psから260ps(5300rpm)に、トルクに至っては29㎏-mから38㎏-mに大幅に高めたトップフューエルのZC33S。タイムの目標達成が叶わなかった2021年12月2日での筑波スーパーバトルでの悔しさをバネに、12月20日、ホームコースの鈴鹿サーキットで、恒例の年の瀬タイムアタックに挑んだ。
同車の、今期注目のアップデートポイントは、インジェクターの容量アップだ。これにより、HKSのGT-SSタービンで過給するエンジンは、中速から怒涛のトルクを発生するようになった。「立ち上がりの力強さは、これまでとはダンチ。数値以上のフィーリングですよ」と森本康師チーフメカは、戦闘力を高めたエンジンの仕上がりを自信たっぷりに語る。
セカンダリーデータを書き込んだサブのECUを搭載。アタック時、不都合が発覚した場合、カプラーの差し換えのみで制御データをチェンジできるシステムだ
「感覚より1速上のギアを使ってください」。森本メカにエンジンパワーの活かし方のレクチャーを受け、阪口良平選手がコースに入る。インラップを終えて、アタックラップへ。グランドスタンドの通過速度からして、これまでとは明らかに異なるスピード感。2分22秒のベスト更新は間違いないと思われた。が、しかし。途中、まさかのエンジンブローが勃発。アッタクは即終了となった。
阪口選手が走行中に耳にした衝撃音から、「コンロッドかも……」とは森本メカの見立てだ。トルクの強大化によるエンジンの内部パーツの悲鳴。エンジンの速さは、もはや異次元の領域だ。今後は耐久性をどう担保するかが、トップフューエル/ZC33Sエンジンチューンの課題になった。
トーションビームのピロ化は、フットワーク系でのアップデートポイント。アンダーステアの解消を狙いとするメニューだ
サスは自社製のブルーダンパー。コイルオーバー式となるリアのアッパーマウントが、ピロ仕様にアップデートされた。バネレートはF:10㎏/㎜、R:8㎏/㎜。タイヤはADVAN A08B で、サイズはF:225/45R17、R:215/45R17をセット。パワーを活かしきるためのサスセッティングが、今後のタイムアタックのカギ
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