A PITオートバックス東雲のVABはハイイニシャルトルクでなめらかに曲げる！ 独自セットのカスタマー仕様L.S.D.

A PITオートバックス東雲  VAB WRX STI 

 

ハイイニシャルトルクでなめらかに曲げる！

独自セットのカスタマー仕様L.S.D.に注目

 

（Photos/伊藤嘉啓　Text/加茂 新）

 

弱アンダーに仕上げ、プロにしか乗れない仕様ではなく、誰でも安心してサーキットが楽しめるようにセッティングされている

 

 

 

パワフルなエンジンを活かせる落ち着きある味付け

 

　A PIT VABのパワーユニットは、市販パーツでできる最上級ともいえる2.2ℓ＋ＧＴⅢタービン仕様。だが、アタッカー的な仕様ではない。

 

　サスはジールベースで前後14kg/mm、ハルスプリングの低反発仕様をセット。落ち着きある動きを狙う。ＬＳＤは前後ともクスコＭＺでどちらも１way。しかし、イニシャルトルクはフロント27kgm、リア18kgm。プレートはいずれも加工して精度を上げ、チャタリングも皆無。イニシャルトルクが高い分、ある程度つねに効き、減速側でもイニシャルトルク分は効くので、ＯＮ・ＯＦＦの唐突感がないように味付けている。つねに弱く効き、なめらかに作動してくれるのだ。

 

　全体に操作に一体感ある動きを目指してサブフレームとボディの締結ボルトをオリジナルで製作。テーパー形状にすることでサブフレームを中心にきっちり保持する効果を持つ「フロントメンバーボルト」を開発。

 

 キャリパーも安定した効きを狙ってチタン製の「キャリパーサポートガイド」を製作。こちらはタッチの安定化と、パッドの内側外側の減りの均一化が可能になる。普通の仕上げに見せて、小技満載のＶＡＢなのだ！

 

 

 

2.2ℓエンジンにタービンはHKS GTⅢ、カムはTOMEIポンカムを組み合わせる。ECUはA PITオリジナルで合わせ込む。冷却対策はARCのラジエーター、HKSオイルクーラー、DRLインタークーラーをセット

 

 

排気系はノーマルエキマニにHKSのスポーツキャタライザー、スーパーターボマフラーでジェントルなのに速い仕様を構築

 

 

純正キャリパーは剛性不足からパッドの片減りが起きると分析。そこでパッドを止めるボルトを強化したオリジナル品を製作して問題を解消

 

シフトタッチを大幅にレーシーに改善するCAEのシフターを導入。ミッション自体はノーマル。フロントデフには1wayL.S.D.が装着されている

 

レカロRMSをより普段乗りで快適にするために表面がスエード地のオリジナルパッドを開発。肌触りもよくなり、汗も吸ってくれると好評

 

普段乗りメインのVABとするべく、キャンバー角はF3°/R2.5°、トー角はF0/Rアウト10分ほど。過度な曲げるセットではないので誰でも乗れる

 

 

■A PITオートバックス東雲　東京都江東区東雲2-7-20　TEL03-3528-0357    https://www.apit-autobacs.com/