レブスピードのドラテク通信添削『R会』 梅田 剛講師による特別補講〜コーナーは手前の直線から始まっている〜

2021/02/17 16:22

レブスピードのドラテク通信添削『R会』 梅田 剛講師による特別補講

(この記事はレブスピード2020年9月号からの再録です)

 

 

レブスピードが行っているドラテク通信添削『R会』に送られてくる車載映像には、大きな傾向がある。

それはハンドルの切り遅れが多く見受けられること。

コーナーに入ってからステアリングを切り始めるのは、急ハンドルと同じだと梅田 剛講師は指摘する。

 

 

第1限目の前に、R会講師の紹介から

R 会の人気講師である梅田 剛 先生は医師。過去にレブスピードのドラテク企画でも何度か登場。ワンメイクレースでシリーズチャンピオンにも輝いており、R会の添削内容も受講者にわかりやすいと好評だ。ここでは過去にレブスピードに掲載されて好評だった内容をwebにも掲載する。

 

 

では、早速、梅田講師による講義スタート!

 

 

 

<第1回目のテーマ>

コーナーは「手前の直線」から始まっている!

 

 

 

コーナーにある白線に沿ったブレーキングで切り遅れる

 

R会での車載映像をチェックしていると、サーキット走行経験の少ない初心者から、タイムアタックの経験豊富な上級者まで「切り遅れ」をよく見掛けます。

 

そう、スポーツドライビングを行う多くのドライバーが陥るポイントが「切り遅れ」なのです。そして大きな問題は「切り遅れ」を自覚していないこと。今回は「切り遅れ」がなぜいけないのか? 切り遅れの実態と対策をテーマにお話しします。

 

 

1.「切り遅れ」はなぜいけないの?

 

「切り遅れ」ると辻褄を合わせるために急ハンドルになります。急ハンドルだと一挙にアウト側のタイヤに荷重が掛かるために、スライドを誘発してしまいます。つまり、タイヤの限界を「切り遅れ」で自ら下げてしまいます。

 

ここで、上級者はスライドしないように無意識に進入速度を落としている傾向があります。そのため、プロの同乗走行をすると「進入速度が速いのに操作がゆっくりだった」というコメントにつながります。コーナリング速度を高めるためには、操作をゆっくり行う、つまりコーナー手前の早くから少しずつハンドルを切る必要があります。

 

車両にはタイヤの捩れやブッシュ、サスペンションなどの遊びがあり、それらの遊びが取り除かれてからクルマは本格的に曲がり始めます。どんな車両でも、その曲がり始めるまでのタイムラグが必ずあります。

 

各部の遊びがなくなる時間は車によって異なり、レーシングカーやサーキット走行に特化した車両は短く、ストリート仕様に近いほど時間は掛かります。車両のタイムラグに合わせて、早目からアクションを起こす必要があります。

 

 

 

 

 

 

 

2.切り遅れの実態は?

 

初心者でよくある間違いは、コーナーに差し掛かってから初めてハンドルを切るパターンです。遊びをなくしてタイムラグを考慮すると、コーナーに入る手前の直線のうちからハンドルを切っていく必要があります。

 

わかりやすい場所は富士スピードウェイのヘアピンです。正しい切り始めポイントは50m看板を少し超えた(クルマによってポイントは異なります)上方にある看板を越えたくらいからです。

多くの初心者がコーナー外側の白線に沿って走ってから切り始めため、クリッピングポイント(以下CP)につけません。上級者になると「切り遅れ」が少ないためCPにつけないことはないですが、やはり急ハンドルになっており、アンダーステアやオーバーステアの原因となっているでしょう。

 

とくに高速コーナーではRが大きくなるため、より早めから切り始める必要があります。コカ・コーラコーナーや鈴鹿の130Rでは50m看板からは切り始めていないと「切り遅れ」になります。

ハンドルを切り始めたときに、ドンとロールを感じられるようだと急ハンドル、つまり「切り遅れ」です。理想はいつロールしたかわからないように「ジワっとハンドルを切る」ことです。そのために早めのポイントから少しずつ切り始めることが肝になります。

 

 

 

梅田講師による富士スピードウエイでのヘアピン車載画像。この段階ですでに左に少しずつハンドルを切り始めている。

受講者は右側の縁石に沿って「白線を見続けてしまう」。そのため、かなり奥までステアリングがまっすぐでフルブレーキングしている例が多い。これは典型的な「切り遅れ」につながる。

 

 

こちらはGAZOO86/BRZ レースのワンメイク車両。ヘアピンの手前から舵角が大きく入っているのがわかる

 

 

 

3.対策はどうしたらいい?

 

初心者は目線に問題があることが多いです。コーナー外側の白線を見続けずに、先を見るように心掛けましょう。ブレーキングの時点からCPを見るようにすると「切り遅れ」が減ります。

目線問題をクリアしている上級者は、車両との対話を増やし、急ハンドルによって姿勢を乱さないように意識することが大切です。

意外に「切り遅れ」の原因となるのがシフトダウンの同時操作です。ギア比にもよりますが、多くの市販車の場合、シフトダウンとハンドルの切り始めのポイントが被ることが多いです。ヒール&トーがスムーズにできていなかったり、操作に気を取られるようではスムーズな同時進行ができません。ヒール&トーをしながらハンドルを切っていく操作ができるように、街乗りから意識してドライビングすることが上達のコツとなるでしょう。

 

 

 

 

一般道でも切り遅れている

 

サーキットで「切り遅れ」る場合、一般道の運転からも「切り遅れ」ているものです。コーナーや交差点を曲がる時、極端にいえば車線変更であったとしても「切り遅れ」からの急ハンドルが見られます。車線変更は極力ロールやピッチングを起こさないのが同乗者にも優しいドライビングになります。同乗者にいつ車線変更したか、わからないようにスムーズにハンドル操作が行えるように日頃から意識しましょう。

 

自身では、この「早めからジワっとハンドルを切るドライビング」を総称して『ゆるふわドライビング』と呼んでいます。ハンドルだけでなくブレーキやアクセルまで多岐に渡るドライビングですが、ハンドル以外のテーマについては次回以降に紹介していきます。

 

 

 

 

 

<R会 受講のお知らせ>

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