【REVSPEED創刊30周年記念企画】世界に誇る日本のチューニング『SARD』編

2021/01/06 11:35

SARD

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「クルマ好きの夢を叶えるのがSARDの仕事。これからもユーザーを決して裏切らないブランドであり続けたいと思います」と近藤さんは話す

レースの技術とノウハウのフィードバックによる、本物だけを提供する。サードは創立以来、半世紀にわたり、そのスタイルを貫いてきた。原点回帰を期してリリースしたコンプリートカーも、もちろんレーシングの血筋。圧倒的なパフォーマンスとクオリティを誇る


虚飾のない、本物だけを供給するレーシング直系のパーツブランド

1972年。サード(当初はシグマオートモーティブとして)の歴史は、初の純国産となるレーシングマシン開発で幕を開けた。
翌年には、日本のチームとして初めてル・マン24Hに参戦。以来、グループA、グループC、そして現在のSUPER GTに至るまで、サードの歩みはつねにレースとともにあった。海外のレース活動で得たネットワークを活かし、レーシング部品の輸入を開始。世界の高性能パーツを、広く日本の一般市場に開放した。見た目だけの改造ではなく、スピードこそに価値を置く、ストリートチューンという概念が、若者たちの間で芽生え始めた時代。サードのパーツは本物を求めるモーターフリークから圧倒的な支持を受けた。

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創立以来、つねにレースとともにあるサード。現在はスーパーGTを主戦場に活動。得られた技術は、パーツ開発にキッチリ活かされる

あくまでもスポーツ志向のユーザーを対象に、レーシングテクノロジーをフィードバックした本物のパーツを供給する。それが、サードの不変のポリシーだ。当初から、ラインアップするアイテムは、エンジンパーツからパワートレーン、フットワークからエアロパーツまで、多岐にわたる。そして、そのすべてが高性能であると同時に高い耐久性を持つ。この耐久性の高さこそが、サードのパーツの特長であり、誇りでもあるのだ。
「レーシングカーのパーツは、絶対に壊れるわけにはいきません。トラブルを起こした時点で、すべてが終わるからです。さらに、修理という概念がないのも、レーシングパーツの特性です。高い性能はもちろん、耐久性がないことには通用しないのがレースの世界。サードのパーツの耐久性の高さは、レーシング直系の証なのです」。
サードのチューニングパーツの特徴を、営業部の近藤尚史さんは、そう説明する。見た目や機能はコピーできるだろうが、耐久性だけは、場数を踏まないと得られない。本物の性能か、それとも、うわべだけのパフォーマンスか。耐久性を見れば一目瞭然というわけだ。

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1980年に発表された本格的なコンプリートカー「SARD SOARER」が搭載した5M-GEU型エンジン。KKK K27タービンで過給し、330psを発生した

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1994年にリリースされたJZA80スープラベースのコンプリートカー。ECUチューンから吸排気、足まわりに駆動系、さらにエアロまで一式をパッケージング

レーシングカー製作のノウハウと豊富なラインアップパーツを応用した、「コンプリートカー」という提案をいち早く打ち出したのもサードだ。初のコンプリートモデル「SARD SOARER」がデビューしたのは1981年。ハイソカーと称され、若者の憧れの的だったトヨタのソアラをベースに製作されたこのモデルのパワーは、当時のロードゴーイングカーとしては破格の330ps。日本のクルマが、世界のハイパフォーマンスカーと肩を並べた。名実ともにそう思えるクルマが、レーシングカーを製作する、サードのファクトリーでつくられた。
さらに、サードを語るとき、忘れてはならないパーツがある。「スポーツキャタライザー」だ。合法化の波に、低迷し掛けたストリートチューンが、このパーツの誕生で息を吹き返した。合法的に、ハイチューンを楽しめる必須パーツとして、発売以来支持率は絶大。他のパーツは浮気をしても、触媒だけはサード。そう決めているフリークは多い。ちなみにサードの触媒は車種専用品で、本社のファクトリーで、ひとつずつ時間を掛けて手づくりされている。

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チューニング界を合法化の波から救ったサードのスポーツキャタライザー。当たり前だった直管仕様を過去のものにした

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確かな機能と高耐久を保証するスポーツキャタライザー。メイドインジャパンを厳守し、本社のファクトリーで、職人によって手づくりされている

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海外のパーツを、日本にいち早く持ち込んだのもサード。写真は1974年に代理店契約を結んだドイツにあるKKK社のタービン

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レース仕様をベースに開発された高性能なウエストゲート。あらゆる条件下においてベストなブースト圧を保てる逸品

2020年、創立48年を迎えたサードは、しばらく遠ざかっていたコンプリートカーの製作を再び開始した。ベースはGRスープラ。開発コンセプトは、「レーシング」と「ラグジュアリー」の融合。スポーツではなく、レーシングラグジュアリーとしているところがサードらしい。
「原点回帰。今後はコンプリートカーの製作に力を入れていきます」と、近藤さんはサードの近未来を語る。創立以来チューニング界をリードしてきたサードブランド。これからはコンプリートカーがチューニングカーの大勢を占めるようになるかもしれない。

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原点回帰。SUPRAベースのコンプリートカーをリリース!

サードは2年後に創立50周年を迎える。2020年にリリースされたGRスープラベースのコンプリートカーは、サードが原点回帰を期して取り組んだプロジェクト。元トヨタ自動車のチーフデザイナー、古川高保さんが手掛けたダイナミックなのエアロボディに、500psのハイパワーユニットを収める。片側55㎜オーバーのフェンダーにセットされる20インチホイールも、このコンプリートモデルだけの専用品。ブレーキはアルコンで強化。マフラーはチタン製

株式会社 サード

TEL 0565-53-1166
https://www.sard.co.jp/






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