気になる輸入車サーキットインプレIII in 袖ヶ浦フォレストレースウェイ 最新刊情報

2014/06/25 09:20

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スペックから見れば大健闘!
COOPER Sの2秒落ち

F56 MINI COOPER

■BMW カスタマー・インタラクション・センター
フリーダイアル0120-3298-14 http://www.mini.jp
Photos/小宮岩男 Text/宇井昭典

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R56は1.6L自然吸気だったが
F56では1.5L ターボに

 MINIの通常ラインアップはホットモデルのCOOPER S、ベーシックモデルのONE、そしてCOOPERはその中間モデルに位置付けられている。新型のONEがまだリリースされていないため、現状ではエントリーモデルともいえよう。ストリートにおいては使い勝手も良好だ。そのスペックゆえにサーキット派からはあまり関心を持たれないが、MINI本来のキビキビとした走りの本質は受け継いでいる。今回モデルチェンジによってサイズアップされ、さらにエンジンも独自の1.5L 3気筒ターボを搭載。これはCOOPER Sから1気筒分をカットしたような専用エンジンで、今後出てくるであろうONEが1.2L 3気筒ターボなので、まさしく中間モデルとして独立。

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何といっても軽さが魅力
走りの性能も高められている

 何といってもCOOPER Sより70kg軽いという点に、COOPERの存在意義があるだろう。エンジンは1.5Lターボで136psというスペックだが。走りの楽しさを切り替えられるMINIドライビングモードを『スポーツ』にしていれば、その数値以上にキビキビ走ることを実感できるだろう。ボディサイズはCOOPER Sと同じだがエンジンがコンパクトで、ブレーキ径なども少し小さいこと、装備内容も吟味されたことが、その軽さを生んでいる。取材車は6速MTだったが、6速ATも選ぶことができる。これまでのCOOPERより相対的な走りの要素は高められているといえるだろう。

 シャシーもほぼCOOPER Sと同じ。オプションのMINIダイナミックダンパーコントロールが装備され、ドライビングモードに応じて2段階に減衰力を調整可能。タイヤはオプションのハンコックVentus S1 evo2のランフラット(205/45R17)。同日にテストしたCOOPER Sと銘柄・サイズとも同じだ。ピークパワーを持て余すことなく使って走るという点で、ドライビングプレジャーは意外なほど高い。

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内外装ともに見た目の劣等感はなし
取材車はオプション満載!

 シートこそクロス生地のコンフォート仕様で、COOPER Sほどのホールド性はないが、インテリアの質感はCOOPER Sとさほど変わらない。エクステリアではボンネットのエアスクープがないのがCOOPER Sとの違い。それは先代、先々代と同じ識別点だ。カーナビゲーションなどはオプションで、取材車の場合、ヘッドアップディスプレイなど、かなりのオプションを備えていたため、コスト面でのCOOPER Sに対する優位性が明確にならなかったが、車両本体価格で単純に比べれば52万円。

編集長つかポン試乗レポート
これはこれで楽しい!

 COOPER Sと同時に編集長つかポンが走行テスト。ベストラップは1分26秒666と、COOPER Sの2秒落ち。最高速は149.4km/hと、袖ヶ浦に関していえば、約7km/hほどの差しかなかった。『スペック以上の速さ』ということができるだろう。

 軽さの恩恵はブレーキングで明確に表れた。エンドの車速が低い分&車体が軽い分、踏み始めを遅らせることができるし、曲がるためのペダルリリースも早目に始められる。コーナリング中の車速をロガーで見ると、ボトムはCOOPER Sとほぼ同じだった。アンダーステア傾向もCOOPER Sと同じだが、同様にチューニングで変えられる事柄だけに、さほど気にはならない。ボトムを下げないように懸命に走る醍醐味、それはそれで楽しい。

COOPER ベストラップ車載動画

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