A PITオートバックス東雲 アバルト595「オリジナル試作パーツ開発で突き詰める合法チューニング」REVSPEED筑波スーパーバトル2022
2022年12月7日『34th REVSPEED筑波スーパーバトル』参戦車両紹介
A PIT AUTOBACS SHINONOME
ABARTH 595
A PIT オートバックス東雲
アバルト595
オリジナル試作パーツ開発で突き詰める合法チューニング
タイム 1’06.522
クラス ストリート-レーシングラジアル-FF3
ドライバー 蘇武喜和
タイヤ ADVAN A052(F&R 215/45R17)
■車両重量 1114kg ■最高出力 224ps ■最大トルク 40kg-m ■A PIT オリジナルOTA専用リターンパイプキット& BMC OTAエアクリーナー ■HKS VIITS マフラー ■リザルトマジック ECU ■HALOC L.S.D. ■HKS VIITSサスキット ■A PIT オリジナルスプリング ■エンドレス EwigMX72ブレーキパッド ■TWS RS317(F&R 17×7.5J 35)■La Buono フロント/サイド/ウイング ■APIT オリジナルカーボンルーフ
完全合法仕様をテーマにチューニングが施されたA PIT スーパーオートバックス東雲のアバルト595。ストリート仕様にサーキット走行に必要なパーツを装着し、適宜セッティングした比較的スタンダードなスペックだった。今回はその内容を細かく煮詰めて、タイムは1秒アップを狙う。
大きく変更されたのが足まわり。不足がちだったスプリングレートを見直したほか、オリジナルの補強バーやメンバー固定ボルトなども製作。足の動きをスポイルする要素を潰し、本来の性能が発揮される環境を整えた。
従来の吸排気系アイテムに加え、オリジナルECUを装着。車両制御の介入が緩やかだとされるノーマルモードのままブーストが掛かる仕様で、パワーも前回より高めてきた。
補強バーやECUなどは現状、試作でまだ市販時期は未定だが、現時点でもバランスのよさはドライバーが賞賛するレベル。目標タイムには届かなかったもののベストは更新している。
参戦においてチューナーがチャレンジしてきたこと
「完全合法の範囲でどこまで速さを引き出せるかというコンセプトは昨年から変わっていませんが、その中で装着したパーツの能力を使い切れるように、それを可能にするパーツを開発しています。たとえば、メンバーを固定しているボルトはオリジナル品に変更されていますが、メンバーをしっかり固定し、余計な動きが出ないようにしたものです。市販化はまだ未定ですが、テストを重ねながら効果を探っているところです」(A PIT オートバックス東雲 大久保 潤さん)
ドライバーはこの車両をどう走らせた?
「バランスがすごくよくてコントロール性もいいです。スプリングのレートは高くなくて、足は柔らかめなんですが、トラクションもしっかり掛かるので、サーキットでもしっかり楽しめます。足は柔らかいけど、いい仕事をする。そんな感じの足まわりです。エンジンもパワーがあって、ストレートも速いですね。このバランスと乗り心地なら、たとえ家族やパートナーのクルマだったとしても、チューニングしてもバレないんじゃないでしょうか(笑)」(蘇武喜和 選手)
オリエントワークスと共同開発中のA-PIT専用データのECU。スポーツモードにしなくてもブーストが掛かる設定で、車両制御の介入を受けにくくすることを狙ったものだ
フロントのスプリングはオリジナルの12㎏/㎜をセットしているが、レートが足りないという判断から、4種類のレートを試した結果、この数値になったというもの
リアのスプリングはHKSにオーダーしたワンオフ品。スプリングの形状を変えずに、かつメーカーを変えることでスプリング自体の特性が変わることを避けるためだ
足をさらによく動くようにするため、リアまわりを中心にボルトオンの補強バーを製作。写真のものはリアシート前のフロアを広範囲に繋ぐもの。シートの後ろにも装着している
■A PIT オートバックス東雲 東京都江東区東雲2-7-20 TEL03-3528-0357 https://www.apit-autobacs.com/