マキタスピードZC33Sスイフトスポーツ 「タイムアタック向きの パワーバンドに仕立てる」REVSPEED筑波スーパーバトル
2021年12月2日『REVSPEED筑波スーパーバトル』参戦車両紹介
MAKITA SPEED
ZC33S SWIFT Sport
マキタスピード
ZC33Sスイフトスポーツ
タイムアタック向きの
パワーバンドに仕立てる
タイム 1’02.651
クラス ストリート-レーシングラジアル-FF3
ドライバー 牧田祐輔
タイヤ ADVAN A08B SPEC G F:225/45R17 R:215/45R17
■車両重量935㎏ ■最高出力215ps/5800rpm ■最大トルク32.0㎏-m/4000rpm ■ブースト1.4㎏/㎠ ■オリジナル ハイフロータービン ■オリジナル MS-ROM ■モンスター エアクリーナー ■トラスト オイルクーラー 10段■トラスト インタークーラー 2層■HKS フロントパイプ/メタルキャタライザー ■HKS Hi-Power SPEC-Lマフラー ■CUSCO L.S.D. RS 1way ■ORC クラッチ309SE ■オリジナルMSダンパー ■サスペンションプラス フロントスプリング14㎏/㎜/オリジナル リア4インチスプリング12㎏/㎜ ■オリジナルピロマウント ■オリジナル ウィルウッド フロント4POTキャリパー/オリジナル 310φフロントローター ■モンスター リアブレーキローター ■IDI ブレーキパッド D500 ■VOLK RACING CE28(F:17×8.5J 30 R:17×7.5J 50) ■トップフューエル フロントアンダースポイラー ■エアロテックジャパン サイドアンダー ■トラスト リアウイング
マキタスピードのZC33Sは、同社の牧田祐輔代表がドライバーだ。作り手のプロが、カスタマーの目線で筑波に挑む。
タイムアタックシーズン中、デモカーはハイフロータービンで走行している。参考に、富士スピードウェイのベストタイムが1分59秒台。一方、夏場は純正タービンに戻し、JAF公認のジムカーナを戦っている。2021年の東海シリーズでは、RA1クラスのトップとなっている。
注目すべきはタービン以外、仕様を大きく変更せずに1シーズン対応できていることだ。今回の筑波には、タービンに市販のハイフローより高風量のオリジナル品を組んできた。これまで使っていたタービンから最高出力が20㎰、最大トルクが2㎏-m増え、高回転のパワーバンドも拡がった。
その策がヒットし、前回記録した自己ベスト1分3秒337を1分2秒651まで詰めている。改めて、牧田代表の心得はアマチュアが乗れて扱えるZC33Sづくり。ビッグパワーをも受け入れる、サスをはじめ、基本部分の仕上がりがうかがえる結果だ。
参戦においてチューナーがチャレンジしてきたこと
トルクの出方がベストなハイフロータービンです
「通常のハイフロータービンはフルブーストが掛かると強烈なトルクが立ち上がりますが、かえってコーナーの加速などでドライビングを難しくする場合がありました。オリジナル品はそのトルクの出方を抑え、抑えた分を高回転の特性に当てました。通常のハイフローより数百回転多く、高回転が使えます。インターセプトの仕方も鍛造インペラなので良好です」(マキタスピード 牧田祐輔代表)
ドライバーはこの車両をどう走らせた?
走りやすいエンジン特性でタイムを稼げました
「以前のタービンに比べてトルクの立ち上がりが少し緩くなり、アクセルONでの唐突感が消え、走りやすいエンジン特性に変わりました。このタービンのおかげで0.7秒、前回よりタイムを稼げた感じです。タイヤはA08Bで、1本目は新品のSPEC Gで2周アタック。ベストタイムが出ました。路面状況から熱ダレが早くきた。コンパウンドは標準でもよかったかもしれません」(マキタスピード 牧田祐輔代表)
車高調のMSダンパーはスプリングとのマッチングが十分にとられたオリジナル。タイヤがじわりグリップし、なおかつ乗り心地も確保する特性がポイント
リアスプリングは特注の低反発で、伸びてタイヤの接地をアシスト。ZC33Sの筑波での鬼門、インリフトしやすい1コーナーや最終コーナーにも進入しやすいドライビングができる
キャンバーはF:4.5度、R:3.5度。自社のフロント用ピロアッパーはキャスターも調節できる。約1度増し、転舵でのキャンバー効果により、タイヤを的確に路面へ喰わせる
タイヤはADVAN A08B。サイドウォールが柔らかく、車重が軽いZC33Sに向くと見る。タイヤ自体が軽量な点も評価。当日はSPEC Gと標準を用意し、ともに1分2秒6台が出たという
■マキタスピード 静岡県静岡市清水区吉原1117-1 TEL054-368-1004