そこが知りたい! タイヤ削りの効果「筑波スーパーバトルで検証 削丸で美味しいフレッシュ面を出し、最大のグリップ力でタイムアタック」
そこが知りたい! タイヤの削り方
2025年12月18日『REVSPEED筑波スーパーバトル』で検証
削丸で美味しいフレッシュ面を出し
最大のグリップ力でタイムアタック!

「ひと皮剥いたら」「削って浅ミゾにしたら」。一挙にタイムを短縮できた!
タイムアタッカーの間で話題のタイヤ削り機が金鈴精工の削丸だ。
開発者である同社の鈴木隆介代表が自ら走り、効果をレポートする。
金鈴精工が開発したタイムアタッカー用 タイヤ削り機 『削丸』

削丸(Kezmaru)
特許出願中
価格 330万円(税抜き)

ユーズドはひと皮剥き
新品は表面を軽く磨く
金鈴精工の削丸は、スポーツタイヤのトレッド面を半自動で削れるタイヤ削り機だ。タイヤの外周を一定の厚みで削り取れ、ほぼ真円が保て、表面も綺麗に仕上がる。
新品の皮剥き、ユーズドの熱硬化部分の除去、浅溝化、接地面積の拡大、ショルダーの形状変更など、利用次第で、タイヤのグリップ力向上や性能回復が狙える。
開発者である鈴木隆介代表が筑波スーパーバトルに削丸を持ち込み、自身でタイヤを削り、そして走って、効果をレポートする。

金鈴精工
鈴木隆介 代表
「新品タイヤは表面に離型剤などが染みている。すでに空気にも触れている。わずか削ると、新品ならではの性能で走れる。ユーズドは熱硬化部を削ると、性能回復が見込めます」


鈴木代表自身が、筑波スーパーバトルの現場で、削って、走って、チェックする。
ADVAN A050のG/SとA1を削る
タイヤはA050で、車両が金鈴精工エキシージだ。フロント用に225/45R16のG/Sコンパウンドが、リア用には295/30R18のG/Sと最新設定のA1が準備された。
G/Sは筑波を数周したユーズドで、A1は新品である。いずれも表面を少し削り、G/Sはフレッシュな面を出した9分山。A1は鈴木代表も初使用のため、基本性能の確認にトレッド中央を磨くイメージで整えた。9.5分山だ。

ADVAN A050 G/S (Used削り)

フロントは225/45R16でG/Sコンパウンドのユーズド(筑波2LAP使用)。リアは295/30R18でG/Sのユーズド(同)と新品A1の2種類。ユーズドは摩耗した分だけ削って整え、フレッシュ面を出しつつ接地面積も確保。A1は初使用。性能の把握に中央を磨く程度に平らへならした。

ADVAN A050 A1(New削り)
各種ロギングが可能な金鈴精工 エキシージ

これまでの鈴木代表のエキシージでの筑波ベストは、G/Sで記録した59秒0。車両のダッシュロガーにはタイヤの表面温度を表示させ、アタックのタイミングや走行中の温度変化まで管理している。

金鈴精工 エキシージ(オープンクラス)
■車両重量882kg ■最高出力300ps/8100rpm ■最大トルク24.6㎏-m/8100rpm ■FRS 純正2ZZ-GEエンジンファインチューン/純正スーパーチャージャー プーリー比変更/ECU書き換え ■ガレージシマヤ OUTERPLUS 水冷式インタークーラー /エキマニ ■ワコーズ 4CR 5W-40 ■ガレージシマヤ OUTERPLUS 1.8way L.S.D. ■ファイナル4.8 ■軽量フライホイール ■ワコーズ WR7590Gギアオイル ■エレメントスポーツ ダンパー ■HAL スプリング(F:低反発20㎏/㎜ R:高反発26㎏/㎜) ■ガレージシマヤ OUTERPLUS 強化スタビライザー ■PFC ブレーキパッド(F:11番 R:8番) ■Rdd ブレーキローター(F&R:308㎜) ■F:TWS T-66F(17×8J 16) R:LFI TRS-05(18×10J 14) ■フロントアンダーパネル加工装着 ■オリジナル3Dプリントフロントカナード ■ガレージシマヤ OUTERPLUS ワイドカウル/サイドステップ ■REVERIE リアディフューザー ■VOLTEX GTウイング1600㎜

エンジンは純正スーパーチャージャーのブーストアップ。サスはダンパーがエレメントスポーツ。試乗したプロドライバーも唸らせる、エキシージへの概念が変わる4輪接地が得られている。なお、スプリングはバネ上の軽いフロントにHALの低反発を選択。重いリアは高反発。

前後のサスにはストロークセンサーが備わる。


「削って」「走って」「効果を観る」
タイヤ温度の把握がタイム短縮への近道

「センサーで走行中のタイヤ表面温度もロギングしています」と鈴木代表。
「削丸で仕上げたタイヤでのアタック。効果の検証はトレッドの目視だけでなく、表面の温度分布もロギングし、ダッシュロガーに表示しています。タイヤに荷重が載ると温度は上がる。フロントは走行風で冷える。エキシージでは左リアが最も高温になる。私はA050のG/Sでは、30~50℃のレンジを意識して使う。60℃ではトレッドが崩れ始める。ですからコンディションも想定して温めたタイヤで、何℃でアタックに入ると最良か、それも温度から判断します。今回は40℃でコースイン。あとで舵角やヨー、荷重の数値とも照合し、削り方やサスセッティング、運転のヒントにします」と鈴木代表。

タイヤハウスのボディ側に、タイヤの表面温度を計る非接触型の温度センサーが組み込まれる(上)。4 輪にある。ほかに走行車高の変化(下)と、前述したサスストローク用の計測センサーも備わる。


モーテックのダッシュロガーには通常のエンジン情報以外に4輪のタイヤ温度、舵角、アタック中の車高変化、サスストロークなどが映せる。走行後にPCでコース1周での確認も行う。

New・Usedいずれもエキシージでの筑波自己ベスト58秒台に到達!
セクター別タイムが削丸の効果を証明する

「A1は、よりグリップが高いとの評判です。アンダーが強くなる可能性もある。上手く勝負します」
| タイヤ | 状態 | |
| 走行1 | フロント G/S Used リアA1 NEW | 9.5分山。リアに履くA1は初使用。特徴の把握にも軽く皮むき |
| 走行2 | フロント G/S Used リア G/S Used | 前後G/Sユーズド 9分山。2LAP使用品のフレッシュな面を出した |
| 走行3 | フロント G/S Used リア A1 Used | フロントは2本目、リアは1本目使用のA1の表面を削る |
| タイム | セクター1 | セクター2 | セクター3 | 最高速 | |
| 走行1 | 58.366 | 24.034 | 24.066 | 10.266 | 184.615㎞/h |
| 走行2 | 58.779 | 24.087 | 24.056 | 10.636 | 183.986㎞/h |
| 走行3 | 59.806 | 24.413 | 24.716 | 10.677 | 181.513㎞/h |
では、結果だ。タイヤサイズは前出のとおりで、朝の1本目はフロントがG/Sのユーズド、リアがA1の新品で58秒366。昼の2本目が前後G/Sのユーズドで58秒779。参考に、路面状況が変わった午後の走行は、1本目の組み合わせの面修正で59秒806。

1本目から、確実にベストタイムを刻んだ。注目はセクター別タイムである。インフィールドが主のセクター1とセクター2のタイムは、1本目、2本目いずれも同等で、約24秒+約24秒の48秒だ。
「2本目の前後G/Sユーズドは気温が上がり、セクター3の最終コーナー付近ではエンジンパワーも落ちて攻めきれなかったが、セクター2までは1本目以上に乗れていた。削丸で取り戻したグリップ力を、発揮できたといえます。
もっとも、朝イチのリアA1新品も感触は良く、初めて履いて最速のタイム。ただし、合う使い方は1回ではつかめない。ホイールも295/30R18に対して、A1が10J、G/Sが10.5Jでした。テストを重ね、削って、走って、結果を見て検証、次に備えます」
削丸と向かう先は57秒台だ。


ハブやブレーキも適温にして走行。筑波アタックでのアドバンテージとなるリアの295/30R18 化は、ワイドボディと特注4穴ホイール、車高の調整で実現させた。ボディが小型のS2エキシージではまず見ない。鈴木代表渾身のスタイル。

■金鈴精工 TEL0428-24-2205 https://www.kanesuzu.co.jp/



