12/3「第8回 そうだ、TC1000へ行こう‼ フィットだけの走行会‼」現地レポート

2025/01/24 09:14

12/3「第8回 そうだ、TC1000へ行こう‼ フィットだけの走行会‼」現地レポート

 

Photos/伊藤嘉啓 Text/石川大輔

 

 

優れた実用性を持ちつつ、決して侮れないスポーツ性を兼ね備えるホンダのフィット。軽量コンパクトなうえに、ホイールベースが短いためキビキビと走る。スポーツグレードとなるフィットRSには1.5ℓVTECを搭載。十分なパワーと優れたレスポンスを備えており、エンジンを回す楽しさが味わえる。MTモデルが設定されているのも魅力だ。

 

 

そんなフィットでサーキット走行を楽しむユーザーが集う『そうだ、TC1000へ行こう‼ フィットだけの走行会‼』が、2024年12月3日に開催された。歴代モデルが揃うこの走行会は、ユーザーが主体となって運営されており、今回ですでに8回目を数える。

 

 

「仲間と楽しく走りたい、サーキットに興味があるひとに走る機会を提供したいと走行会をはじめました。すでに50回を超える方が、サーキットデビューしています」と主催の政さん。

 

 

走行時間は15分×4本。しっかりとクラス分けされているうえに、1クラスあたりの走行台数を最大8台に抑えているため、初心者も安心して走れる。中〜上級者にとってもクリアラップが取りやすい環境が確保されておりウデ磨きにもぴったり。2025年も年6回(1〜3月、10〜12月)に開催を予定しているそうだ。

 


フィットだけの走行会 参加車両チェック!

 

フィットRS[GE8]  Hiromenさん

 

純正流用もテンコモリ!

DIY仕上げのスーチャー仕様

 

パワーエンタープライズのスーパーチャージャーをDIY装着し、30㎰以上を上乗せ。インタークーラーはZ32用をタイトなエンジンルーム内に収める。

 

 

「元々は前置きでしたが、パイプを短くして低中速トルクを稼ぐ狙いです。Z32は3ℓ、フィットは1.5ℓなので、片バンク用を使えば、計算上はちょうどいいかなと思って。インタークーラー装着に伴い、インマニもチャンバーレスのCR-Z用を移植して容積が合うようにしています」

 

 

ブレーキはエンドレス対向4POTで強化。純正はすぐにブーツが溶けてしまいメンテナンスが大変だったが、その苦労から解放された。またオデッセイ用のマスターバック&シリンダーを流用したらコントロール性が高まり、ヒール&トーがしやすくなった。

 


フィット1.3G[GE6] ゆもTさん

 

非力な1.3ℓモデルで速さを追求 

駆動チューンで43秒台を刻む!

 

親が乗らなくなった1.3GのAT仕様を譲り受け、MTに換装。ORC軽量クラッチやTODAクランクプーリーを入れてエンジンの抵抗を減らしたうえで、ファイナルを4.2から4.6に変更。加速性能を高めたというゆもTさん。エンジンノーマルながらTC1000のベストは43秒台を刻む。

 

 

足まわりはクスコ車高調でバネレートはフロント8kg/㎜、リヤ6kg/㎜。ブレーキに不安を感じてエンドレスの対向4POTを投入。タイヤはフロントにナンカンCR-Sの205/50R15、リヤにディレッツァZ3の195/55R15履く。「CR-Sはグリップするし、限界付近もコントロールしやすい」と評価。

 

 

 


フィットRS[GK5] 坊愚さん

 

エンジンノーマルで40秒台!

徹底した軽量化も速さの秘密

 

「GK5はボディもいいので補強も不要です。ただシートを外すなど軽量化しています」とは、この日の一番時計となる40秒8をマークした坊愚さん。エンジンはハイオク仕様となるシーカーのECUを入れたくらい。

 

 

足まわりはクスコのスポーツRで、バネレートはフロントが12.5kg/㎜、リヤ9kg/㎜。フロントのみハイパコに変更する。機械式L.S.D.はクスコ1WAYベースのシーカー仕様だ。

 

 

タイヤは、フィットに入る最大級という225/50R15のA052をフロントに入れて、リヤに195/55R15のZⅢを組み合せる。サーキットで速く走るコツについて聞いてみたところ「余計なことをしないのが一番!」とのこと。

 

 


フィットRS[GK5]  まな兵さん

 

通勤快速仕様のCVT車は

山でも跳ねないアシを実現

 

CVT車にも関わらず、42秒台という好タイムをマークしているまな兵さんのフィットRS。通勤のほかワインディングでにドライブにも使っていることもあり、足まわりはギャップでも跳ねない仕様に。スピリット車高調に前後12kg/mmスプリングを組み合せる。

 

 

「CVT車はMT車と比べてフロントが20kgほど重いためフロントを中心に軽量化。エンドレスのキャリパーや軽量バッテリー、カーボンボンネットで約15kg軽くなりました」。

なかでもキャリパーはよく効くし、安定感もあるし、純正の約半分の軽さになったということで、その効果を実感しているそうだ。

 

 

 


フィットRS[GK5]  TKMさん

 

瞬間接着剤でボディ補強

アイディアチューンを楽しむ

 

サーキット歴2年というTKMさんは、機械式L.S.D.の組み込みも自身でやってしまうプライベーター。アイデアを駆使してDIYカスタムを楽しんでいる。

 

 

ボディ補強は耐衝撃タイプの瞬間接着剤を使用。ドアやリヤハッチなどパネルのすき間に流し込んだ。「めちゃくちゃ剛性が上がって、アシがよく動いているのもハッキリ分かります。コーナーは曲がるし、乗り心地もよくなりました」と絶賛。

 

 

マウント類にはコニシのMOS8なる2液型の充填剤を流し込み、強化マウント化。こちらもトラクション性能がアップしたそうだが、振動やビビり音は増えたそう。

 

 

足まわりはブリッツのダンパーZZ-R車高調で強化。タイヤはプロクセスR1Rで、サイズは前後ともに195/55R15をチョイス。

 

 


フィットRS[GE8]  Aya_sさん

 

フロントアッパーのピロ化で

ダイレクト感のある走りに!

 

インテRやランエボを乗り継いだAya_sさん。4年前にフィットRSを購入。クスコ・スペックR車高調にサスペンションプラスのスプリングを組み合せるなど、足まわりを中心に強化してきた。特に効果的だったのが、フロントアッパーのピロ化で、制動時やコーナー進入時のたわみがなくなり、クルマがレスポンスよく動くようになった。

 

 

またプロショップに行ってブリッドZETAⅢのシートポジション調整をしてもらったのも効果的で、適切なポジションが取れるように。以前はハイフライを履いて練習。今回はシバタイヤR23(TW200)を履いてきたが、まだ慣れていないためタイムアップには繋げられていないとのこと。

 

 

 

 


フィットRS[GP4]  R少佐さん

 

足グルマのハイブリッドで

サスセッティングを楽しむ

 

RX-8ではTC2000にて59秒台をマークしているR少佐さん。足グルマにしようと入手した1.5ℓハイブリッドのGP4だが、思いのほか楽しかったため、トライフォース車高調やクスコ機械式L.S.D.(1way)を入れるなど、サーキットも楽しめる仕様にチューンした。

 

 

この日は、普段のA052から新品のRE-71RSに履き替えての走行。どんなセットでもある程度走れてしまうA052に対し、71RSは合わせ込みが必要と判断。フロントのトーをアウト方向に。さらにキャンバーを5度付けるなどセッティング変更を行い、自己ベストとなる42秒3をマークした。

 

 

サイズはフロント225/50R15、リヤ195/55R15。エア圧はフロント2kg/㎠、リア2.2kg/㎠(温間)に設定している。

 

 

 

 


フィットRS[GE8]  政さん

 

ボディ補強から全塗装まで

ハンドメイドチューンを堪能

 

チームHHRの会長でもあり、この走行会を主催している政さんは、サーキット走行歴27年の大ベテラン。オレンジだったボディはチャンピオンシップホワイトに自家塗装。ホームセンターで入手したステンレス材を使い徹底的にボディ補強を施すなど、DIYチューンを楽しんでいる。

 

 

「エンジンルームやハッチバックの開口部のほか、下まわりにも補強バーを入れています。おなじバネレートでも足がよく動いているのが分かります。ロールするようになるのですが、トラクションの掛かりは凄くいいですね」。

 

またGE6用のアンダーカバーを移植するなどローコストチューン。足まわりはラルグス車高調やクスコのリヤスタビで強化。パッドはアクレ700Cをチョイスする。

 

 

 

 

 






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