Project μ 『CS18』 発売間近の新パッドを蒲生尚弥が試乗インプレッション

2024/08/09 10:27

製品コード番号は『CS18』

発売間近の新パッドを先行テスト

 

Project μ 『CS18』

 

プロジェクト・ミューからのニューパッドを、VAB WRX STI ×本庄サーキットで蒲生尚弥が試乗レポート。テスト時はまだ正式名称が決まっていない段階だった

 

 

 

Project μ 『CS18』

 

サーキットでの性能追求だけでなく、街乗りでの鳴きやダストなど快適性や扱いやすさを高めるため、長期間テストしてきたCS18。いよいよ発売時期が迫ってきた


新作パッド三部作でのキャラクター分けとは

 

ここ数年で続々と新作ブレーキパッドをリリースしているプロジェクト・ミュー。それらの特徴は耐熱性と扱いやすさを両立したモデルであること。

 

不朽の名作『HC+』は幅広い温度域に対応しつつも、誰でも使いやすいモデルとしてストリート&スポーツ走行の定番パッドとなった。プロジェクト・ミューでも、「迷ったらまずはHC+をチョイスすればOK」といった立ち位置に。

 

しかし、近年の傾向(車両重量の増加、ハイパワー化、タイヤのハイグリップ化)によって、より力強い効きが必要とされるケースが増えてきた。そこで長年の開発から 生まれた新 世 代 パッドのファーストモデルが『HC-R3』なのだ。

 

こちらはより高いローター温度に対応し、フェードしにくい。仮にフェードに近い領域に到達してもペダルタッチこそややソフトになるが、効きは維持されるそのしぶとさが特徴。スポーツ走行に最適な特性だった。

 

そこに追加されたのが『HC-M1』。さらに初期制動がしっかりと立ち上がり、よりハイパワーな車両や、踏み始めから強く効かせたいカスタマーに向けた特性となっている。

 

 

長期間のテストを経た『CS18』

 

そして、ニューモデルとなる『CS18』は、HC-M1よりも初期制動力を下げ、全域でのペダルコントロール性を向上。極めて繊細なコントロールを可能にした。

 

耐フェード性の高さも特徴で、サーキットユースに対応したスポーツパッドながらも、普段乗りでのブレーキの鳴きを抑制。低速走行時から弱いブレーキを掛けたときに鳴きが発生しにくくすることで、街乗りでの快適性を高めている。

 

ローター対応温度はHC-R3が50~700℃。HC-M1が50~800℃に対して、CS18は常温~700℃。より低温から性能を発揮する設計だ。

 

 

 

スポーツパッドのネガな低速時などの特性を改善

材質はスーパーグラファイトメタリックで、ロータ温度域は700℃まで対応。摩擦係数は0.30 ~ 0.40。サーキット走行に対応しつつも、日常での弱いブレーキの効かせ方でも鳴きが発生しにくく仕上げている

 


高い温度域に達しても

良好なペダルタッチと剛性感

 

CS18をプロジェクト・ミューの デ モ カ ー V A B W R X STIに装着。コースは本庄サーキット。ドライバーは蒲生尚弥。タイヤはRE-71RSだ。

 

「初期制動力は抑えられていて扱いやすさを感じます。パッド自体の剛性感が高いので、ペダルタッチもしっかりとしているのが特徴。初期からガツンと強くは効かないので、ABSも介入しにくく、その領域でのコントロールもしやすいですね。効きの前後バランスも凄くよくて、走りやすいと感じました。全開で3ラップ連続走行しましたが、効きやペダルタッチにまるで変化はありませんでした」とは蒲生尚弥のコメント。

 

本庄サーキットは国内屈指のブレーキ負荷が高いコースレイアウト。VABのような車種だと連続3ラップでローター温度は600℃を優に超えてくる。その温度域でもペダルタッチや効きに変化がないのは、頼もしい存在だ。

 

 

「長らくテストした自信作で、まもなく発売となる予定です。また、これまで対応車種が限られていたHC-M1も対応車種を拡大していくので、自身の走りに合わせてCS18と選んでもらえるとよいかと思います」とはプロジェクト・ミュー広報の森一与利さん。

 


初期制動力が抑えられ扱いやすいのが特徴

Tester 蒲生尚弥

 

「初期制動力が上手くコントロールされていることでABSが介入しくく扱いやすい」と蒲生尚弥の評価。現代のクルマやドライビングではABSは必須であり、いかに上手につき合っていくかもブレーキの大事な要素だ

 

 

Photos/伊藤嘉啓 Text/加茂 新

 

 

■プロジェクト・ミュー TEL0120-443-688 https://www.project-mu.co.jp/

 

 






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