スティーレの提案「ベース車としてアバルト595だけでなくアバルト500にも注目!」その理由とは

2023/09/22 15:41

Stileの 提案「ベース車として、アバルト595だけでなくアバルト500にも注目!」その理由とは

 

デモカーの戦闘的なスタイルはノーマルの魅力を楽しんだ答え

 

サーキットで速さを誇るスティーレのデモカー(右)。それは走り込んでチューニングした595や500に乗れば、ここまでイケるというグッドサンプル。まずはノーマル状態で走るススメ。595や500の素性を知ることから!

 

 

 

今回、アバルト595チューニング企画でお話を伺ったスティーレの上松淳一代表。走るためのベース車として595に目が行きがちだが、今回、上松代表が強調したいのは、左(白)のアバルト500。「じつはベース車のチョイスとして500で十分なんです。価格、内容からも、高価な595でスポーツ走行やチューニングを始めることはありません。入り口のハードルの低さからも、まずは500で広い層に楽しさを知ってもらいたいですね」と語る。まずはその理由から、今回の企画はスタート!

 


ベース車は500で十分!?

これはアバルト500で、新車から10年以上経過し、値頃な車両もある。程度のよいものを探し、ベースにするのもあり。パーツは595 とほぼ共通。 劣ることなく、相応に仕上がる、ベースグレードとコンペティツィオーネ 。 基本の構造は一緒という 。 ギア比もそう。タービンの仕様による性能差に、ブレーキや内外装など、標準装備の違いが大きい

 

クルマの個性をつかんでステップアップを図る重要性

 

ハンドリングは凄くクイック。どこか尖った挙動。エンジンはドッカンターボ風。いまのFFコンパクトカーにはない異質は、運転している実感が沸く。スティーレが話す、595に乗る醍醐味だ。

 

  上松淳一代表は595のデモカーでサーキットを走り、数々の実績を残している。その仕様は抜かりないが、至るまでには、前述の素を知ることから始まった。

 

  いまノーマルを所有しているorこれからオーナーになる。ならば素や、それに近い状態で一度、サーキット走行を試してみては、というスティーレからの提案だ。

 

  まずは購入検討中なら、うってつけの中古車にも目を向けたい。ベースグレードとコンペティツィオーネ 。 基本の構造は一緒という 。 ギア比もそう。タービンの仕様による性能差に、ブレーキや内外装など、標準装備の違いが大きい。

 

  割に安価な、500やベースグレードを選ぶのも同社の考えではあり。好きなように、コンペ同等にも、後で自由に仕上げられる。

 


ピーキーな特性とどう付き合う?

 

では、ノーマルで走るときに押さえるべきことだ。愛車の整備は大前提。強引な運転、周回も慎む。 全高、トレッド、ホイールベースの比からクルマがこの成りだ。走行では、面白さを先走ると途端にシビアに暴れ出し、お手上げになる。

 

コーナーの進入、クリップ、立ち上がり。この間にピーキーな挙動があるポイントから一転するのが、キャラクターのひとつらしい。だからブレーキングから慎重にいく。

 

旋回中、ボトムスピードを十分落す。自身のスキルでできる操作と挙動の具合を見ながら、徐々にペースを上げる。鉄則どおりである。

 

595や500の個性がつかめた日には、サスペンションやタイヤ・ホイールの交換など、パーツの力も借りての楽しみどきだ。スティーレを訪ねれば、デモカーから引き算したプランを提示してくれるだろう。もちろん、現にチューニングカーで走る向きには、実戦からの答えが返ってくる。

 


デモカー595の速さの秘密とノウハウ

こちらはのデモカーである595。筑波スーパーバトルでは上松代表が自らアタックして1’04.074の好記録をマークしている。

そのときの記事はこちら

サス交換での車高設定は、フロントロアアームの角度からデモカーくらいが低さの限界とのこと。前後バランスはリアを安定させる目的から水平付近

 

500、595、695 と、ノーマルのエンジン性能に種類がある。タービンが IHI か、ギャレットか、 そこで特性を味つけている。 後者は高出力180 psの車両に備わる。差はタービン交換でも埋められる。また、これはデファレンシャルに 1.5way の L.S.D. を組んでいる

 

ECU チューンやタービン交換は定番だ。こ れはデモカーにも使う特製 TD04 タービン。 サイズが大きい分、6500rpm シフトで走る。 参考に純正 IHIタービン車は 5500rpm、同ギャレットタービン車は 6000rpm くらい

 

簡単な水温対策。グリル部 分のバッチ側は本来、埋まっている。ここを加工して抜き、開口する。風が入るた め、デモカーでは水温が 5°C 下がった。なお、前述の500 にも施している。ノーマルで走るにも有効

 

タイヤは16インチなら215/45R16、17 インチでは215/40R17 が同社の選択。 走りやすさではハイトのある16インチ。ホイールはFFでも前後同サイズが基 本。インセットなどで前後差をつけると、挙動がピーキーになり過ぎることも

 

全高があって短いホイールベース。車高調で少しでも車 高は下げたい。内輪が接地し、リアもリフトしない動きを目指す。バネレートは車両重量の前後配分からフロント 10 kg/mmならリアは 5kg/mmの比が目安。こちらはオリジナル車高調。リアは別タンク式で車高を下げつつストロークも取れる。ブレーキはパッド、ローターを強化

 

アームのブッシュはリフレッシュや強化をするならピロ化がいちばん。取り付け剛性 が上がり、アームの可動もスムーズ。リアのトーションビームもブッシュがくたびれ ると、なお挙動をふらつかせる。ここもピロブッシュを用意

 

テスト中のオリジナルウイン グ。ハイグリップタイヤを履き、コーナリングを詰めていくうえで必要になった。たとえば相当高い車速を保って進 入するコーナーでは、ステアリングをすっと切った途端に クルマの性格からリアが出る。 小型では効かない。この大きさと形状に意味がある

 

コクピットには電子制御の介入を解除するスイッチも(下写真)。純正装備ではな く、配線加工による後付け。 ABSの機能を残して作動が止まる。走れる人は未解除だとブレーキ制御などが掛かって足かせになる

 

ベースグレードはシートのサポートに甘さがある。コンペティツィオーネには純正でサベルト製のシートが備わっており、そちらは何とかいける。操作性にも安全性にもバケットシートへの交換と6点式以上のフルハーネス装着を推奨

 

 

 


5MTA 車で走る人も多い

 

2ペダルの 5MTA。人気で比率も 高い。構造自体は AT ではなく、トランスミッションの中身やクラッチ は 5MTと共通。だからオイルの劣化やクラッチの摩耗も起こる。運 転のコツは焦ってギアチェンジしないこと。制御には従順で

 

 

■スティーレ 埼玉県川口市峯216-1 TEL048-229-2280 https://www.stile-11.jp/






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