3大会連続ポールポジションからスタート! が、ペナルティ、ファステスト獲得、そして結末は??【第33回メディア対抗ロードスター4時間耐久レース】

2023/01/24 13:45

 

REVSPEEDチームは3大会連続ポールポジションからスタート!
が、ペナルティ、ファステスト獲得、そして結末は??

 


第33回メディア対抗ロードスター4時間耐久レースレポート

 

 

レブスピードチームのドライバーは、右からドラテク添削『R会』の梅田剛講師、86/BRZ cupチャンピオンの冨林勇佑選手、編集部から塚本、佐藤がエントリー。予選は梅田講師が3大会連続でポールポジションを獲得! 冨林選手もファステストをマーク。だが、衝撃の結末は!? 耐久レースでの給油作業も初めて行った若手ライター西川昇吾がレポートする。

 

 

レポート 西川昇吾(副音声は佐藤)


メディ耐の朝は早い! 6時受け付けから車両受け取り、30分後には車検など、ドラミの回数も多く、結構な過密スケジュールだ。ピットの机、椅子の設置やモニター配線など、サポートの皆さんの助けなしでは回らない。

 

 

 

 

 

車検までにドライバー名を入れ替え。前年のネームステッカーがなかなか剥げない。爪が痛くなる〜!

 

話は前後するが、満タンに給油後のスタートまで、ガソリン節約のためパドック移動はエンジン停止で手押し。やはりメディア対抗に人手は必要

 

 

 

12月3日、33回目となるメディア対抗ロードスター4時間耐久レース、通称メディア4耐が行われた。このレースは自動車メディアを中心に、それぞれの媒体が自らチームを組み編集者やライター、ジャーナリストたちが競う耐久レースだ。REVSPEEDも例年通り参戦した。

 

 

メディア4耐とは

マツダがこのレースを開催し続ける目的は、メディア陣がレースで感じた「走る歓び」や体験を発信し、自動車文化を盛り上げること。その目的通り、当日のパドックではレーシングスーツを着た業界の顔馴染みたちが、ドライビングやレースに関して真剣に話しており、純粋に走ること、競うことを楽しんでいる雰囲気が見て取れた。

 

編集部・佐藤は冨林選手のことを2018年にNCロードスターパーティレースに初めて出場した際に知った。パーティレースに初出場だと、事務局が行う記念撮影がある。その時に一緒に映ったのが冨林選手だったのだ。その後の初レースであるNDクラブマンで優勝、そして2016グランツーリスモ世界大会チャンピオンだったことを知って、「スター性があるなあ」と目をつけていた。

その後、レブスピードのドラテク企画や、東京オートサロン2020で開催されたJeGTにてレブスピードチームの助っ人で登場してもらっていた。いまや、リアルでも86/BRZ CPU2022プロクラスのチャンピオンで、スーパーGTでも表彰台。3年足らずで冨林選手はトップカテゴリーまで駆け上がってしまった!

 

 

 

そして、競う歓びを感じれるように、様々な策がなされているのも大きな特徴だ。車両は完全なるワンメイクで、助っ人ドライバーの有無や前年の成績などにより決定されたピットストップハンディキャップが設けられている(REVSPEEDチームは2分)。また、決勝レースは満タンでスタートし途中20ℓの給油が許されているが、通常のスポーツ走行のペースだと完走も難しい燃料制限なのだ。単に速くて上手いドライバーを集めれば勝てる訳ではなく、常勝チームが生まれにくいレースなのだ。

 

朝は8時から30分の練習走行がある。決勝での走行順に4名がドライバー交代していった。これは、シート位置の調整やベルト装着のサポートを本番の手順を想定してのもの。ピットとの交信に無線機はNGだが、携帯電話はOK。今年からレブスピードではLINEアプリのグループ通話で、ピットスタッフとの情報共有を図った

 

冨林選手の練習走行から。全開走行もアリの車載をあとで見ると、こ‥‥‥、これはすごい! 車速があまり落ちずに曲がっていく、まるでゲームみたいな映像だ!! この走り方はいつかドラテク企画で解説してもらいたい!

 

さて、練習走行の35分後、9時5分から予選開始

 

予選は二大会連続でポールポジション獲得している梅田選手が担当。残り10分でコースインするといきなり唯一の1分9秒台を記録。その後も周回ごと細かなミスを修正していき、5周目で1分9秒751を記録し3大会連続のポールポジションと選手宣誓を行う権利(!?)を獲得した。

 

 

 

 

三大会連続でポールポジションを獲得して喜びの梅田講師。手に持っているは、シートポジションを固めるアンコだ

 

「ポールポジションを獲得すると選手宣誓を行える権利」を行使する梅田剛講師

 

 

 

 

 

スタート前にサポートの皆さんとみんなで記念撮影。プラカードを持つのはNDロードスターの動画で有名なYouTuberの「まるゴシック」さん

 


決勝のスタートは編集長の塚本が担当。スタートドライバーは各媒体の編集長など代表者が努めなければいけないレギュレーションとなっている。

 

 

「オープニングラップはトップを死守」の宣言通り、トップで帰ってきた。その後はライバルに先行を許してしまうが、これは燃費を考えた戦略を取っているため、今回の作戦は梅田講師がつくったものだ。20分が経過しようとしたところで2分のペナルティ消化のためにピットイン。

 

 

 

 

次のドライバーは梅田講師

 

37周を終えたところで塚本から梅田講師へドライバー交代。梅田講師が規定ギリギリの50分近く運転した後、佐藤に交代する。しかし、1分のペナルティストップが指示されてしまう。走路外走行によるものだ。

ペナルティストップ60秒を消化

平均燃費計での6.4km/ℓをキープ。5000rpm程度のレブリミットで空走を長く使う。佐藤だと1分14秒に入るのが目一杯だったが、梅田講師はコンスタントに1分13〜14秒台で周回していた

 

 

ガソリン満タンでスタートして、途中20ℓの給油が許されている。給油時のピットストップは3分間。給油スタッフも耐火のレーシングスーツ着用などの装備が必要。1名が給油し、1名が消火器を構える。マフラー(牽引フックでも可)にブースターケーブルが繋がれているのはアースの目的。静電気などによる引火を防ぐためだ。そのケーブルはピットナンバーのステーに繋がれている。

 

 

 

 

 

残り約1時間半で給油をし、梅田選手へとドライバー交代。ペナルティストップを取り戻すべく、燃費をキープしながらも1分13秒台のハイペースでラップを刻み、残り40分で冨林選手へと交代した。

 

 

 

5位でレースへ戻ると残燃料をピットと探りながら1分13秒台で周回しスパートの時を待つ。燃料に余裕があると踏んだ梅田選手は冨林選手に全開を支持。最終的に予選並みの10秒台で周回するが‥‥‥、燃料警告灯と平均燃費を読み誤り残り6分ほどでガス欠になり、なんとかピットに戻りつつもレースを終了してしまった。

 

 

 

レース後は「あの時こうだったら…」な反省の嵐。燃費計への理解やペナルティなどを振り返り、次は今回のミスしない気持ちを各々が強く抱いていた。セッティングを含め、ここまでワンメイクなカテゴリーは他に存在しないだろう、だからこそ純粋な勝負への気持ちが沸いてくるのだと感じ取れた。そして近くで見ていて、この純粋な勝負にドライバーとして参加してみたいとより強く思った次第である。メディア対抗ロードスター4時間耐久レースは、各メディア陣が競技に夢中になりクルマ遊びを覚えた若き日に戻る。そんな場ではないかと感じ取れた。(西川昇吾)

 

 

ピットスタッフの皆さまもお疲れ様でした!!

 

 

■第33回メディア対抗ロードスター4時間耐久レース http://www.media4tai.com/






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