ENDLESSの車高調新シリーズ Function IMAに期待大!
ENDLESSの車高調新シリーズ
Function IMAに期待大!
Photos/岩島浩樹 Text/塚本剛哲
車高調サスキットFunctionシリーズはカスタムオーダーメイドのFunction.comを除き、Function IMAに統合される。IMAはその中でスタンダードの『バージョンSC』(スポーツカジュアル)、サーキットもこなす『バージョンPS』(プロフェッショナルスポーツ)、タイムアタック向けの『バージョンTC』(トラックコンペディション)という3つのバリエーションを抱える。
全長調整式、減衰力20段調整、スチールシェルケース、単筒正立式(ストラット構造車種は倒立式)、アルミリジット(強化ゴムブッシュ)アッパーマウント(ストラット構造車種は一部を除き、キャンバー調整機構付きスフェリカルボールアッパーマウント)、オーバーホール対応、仕様変更とスプリング変更は不可。
FunctionIMA PS
FunctionIMA SC
FunctionIMA TC
最新テクノロジーで消費者の
「本当に欲しいサスキット」を徹底追求!
純正やハイパフォーマンスタイヤでスポーティに走りたい人には『バージョンSC』、ハイグリップラジアルで日常からサーキットまで、ドライビングを満喫したい人には『バージョンPS』、極太ハイグリップラジアルやセミスリックでタイムアタックという人には『バージョンTC』というのが、新生『Function IMA』の中での棲み分け。
デモカーのGR86はレーシングドライバー佐々木雅弘プロデュースのGROWエアロパーツを纏う。ホイールはENKEI GTC02で18×8.0J inset 45、タイヤは225/40R18のADVAN NEOVA AD09
取材車のGR86にはバージョンPSが装着されていて、組み合わされるX COILS PLUSはフロント7kg/mm、リア6kg/mmのバネレート。約30mmの車高ダウンとなっていた。タイヤは225/40R18のADVAN NEOVA AD09だ。
試走の感想はというと、粗い路面でもピタッと車体がフラットに保たれ、快適な乗り心地をキープ。コーナーでは回頭性に優れ、リアの追従性もよく、人車一体感が顕著に表れている。
「これがFunction IMAの目指すところです」と、開発ドライバーを務める花里祐弥さん。動き出しのしなやかさを重視。ロール剛性を高め、体感車速を下げて、恐怖感のない足まわりに仕上げている。なぜ、それが可能なのか? ここではその秘密に迫りたい。
通常、リバウンドが高過ぎるとスプリングの特性を活かせず、リバウンドを抜くとピッチングが大きくなる傾向にあるが、そこは反発を抑え、しなやかな味わいを提供するスプリング、X COILS PLUSが補っている。
ストラット構造車は正立式ではなく、倒立式のダンパーを採用するが、剛性面で有利なのが、その理由。しかし、フリクションが増えるのが難点で、そこはガイドメタルのクリアランスを最適化することでカバーしている。
リバウンドストロークの確保、とくにリアのそれは、ストリートとサーキットの両立に貢献。価格を抑えるべく、ヘルパースプリングなしで対応している。
「タイムが出るなら硬くて構わない」というカスタマーはもはや少ない。Function IMAが動き出しのしなやかさを重視するのはそのためだ。カスタマーのリアルな声を聞き、開発ドライバーが開発・製造部門とやり取りして進めていく現場の体制こそ、このシリーズの完成度の高さに直結しているポイントだ。
今春発売。価格や適合表はこちらをご覧いただきたい。
https://endless-sport.co.jp/products/suspension/index_functionIMA.html
取材車のGR86にはF:Racing MONO 4TA、R:Racing MONO 2TAのENDLESSキャリパー、F:345φ、R:330φのENDLESSローターが備わっていた。パッドはMX72 PLUSを装着しているが、ラジアルタイヤ(ハイグリップを含む)との組み合わせならTYPE Rで十分だ
スーパー耐久や86/BRZ Raceで活躍するENDLESSの花里祐弥選手が常駐する『ADVANCE GARAGE』は長野県佐久市小田切7-2 TEL 0267-77-7628 で、エンドユーザー向けに車両販売、点検整備、車検、チューニングなどを行っている。とくに新旧86/BRZは得意車種だけに大歓迎とのこと
■エンドレスアドバンス TEL 0267-68-6888 https://endless-sport.co.jp/