シェイクダウンで岡国1分43秒台!筑波アタックに向け確かな手応え『カープロデュース アルテックス GVB WRX STI』
シェイクダウンで岡国1分43秒台
筑波アタックに向け確かな手応え
カープロデュース アルテックス GVB WRX STI
Photos/稲田浩章.清水良太郎 Text/勝森勇夫
9月12日。まだまだ高い外気温にして、早くも1分38秒台をマーク。「冬場なら41秒台は確実」とテスターの谷川選手。となれば、筑波では1分0秒台が狙えるポテンシャル!?
カープロデュース アルテックスといえば、ホンダ車チューナーとの認識度が高い。筑波アタックにはS2000で参戦。こだわりのNA仕様のまま、昨年は1分01秒361までタイムを詰めた。
そんな同社が、新しいアタック号として選んだベース車両が、4WDターボのGVBだ。「ホンダの印象が強いけど。実はスバル車で走りを楽しむカスタマーも、ウチにはけっこういるんですよ。自分としても、未知への挑戦はやっぱり楽しいものですし……」と、松野卓也代表はGVB起用の理由をそう話す。
エンジンはHKSのGTⅢタービンで過給するタービン交換仕様だ。マックスパワーは350ps。ブースの立ち上がりは穏やかだが、高回転域の伸びはブーストアップ仕様に勝る
アルミ製のエアクリーナーボックスはワンオフ。ここ一発のアタック時は上蓋を外し、吸気温度を下げて走る。ダクト付きエアロボンネットとの合わせ技となるチューニングメニュー
冷却系の強化は必須。オイルクーラーはブリッツ、ラジエーターはDRLで強化している。開口部を大きくとった、フロントバンパーの手の込んだ導風加工にも注目だ
後輪駆動好きの松野代表らしく、車両メイクのコンセプトは、「FRライクに曲がれるハイパー4WD」。で、そんな考え方を具現化しているのが足まわりとデフのセッティングだ。
サスペンションは、高めのバネレートもすべて試し、粘らせすぎない現状をベストと判断。アライメントはリア、トーアウト。デフはリアのみ機械式で、トルク配分はリア寄り。文字通り後ろから押し出し、後輪で曲がるイメージのFR的な操作感となっている。
フットワークはスピリットベースのアルテックス仕様。スプリングはスウィフト製で、バネレートはF:15㎏/㎜、R:16㎏/㎜だ。リアのトーはアウトに2㎜。アンダー対策に重点を置いたセッティング
ブレーキはエンドレス製キャリパー+ディクセル製ディスクプレートの組み合わせ。ブレーキダクトは、ブレーキのバックプレートを加工して取り付けている
タイヤはPOTENZA RE-71RS(F/R:265/35R18)をセット。銘柄はまだ暫定だがサイズは決定。L.S.D.は現状、リアのみ機械式クスコRSに交換。フロントはノーマルだ
ターゲットクラスはストリート。軽量化のあとはなく、インテリアの変更点はシート、ベルト、ステアリングのみだ。シートはホールド性の高い、ブリッドのXEROを搭載
オリジナルのアイデアパーツをセット。写真左はアシストグリップに固定するカメラステー、右はリアシートを付けたまま4点シートベルトが装着できる特殊なアンカーだ
9月12日の岡山国際サーキットでのREVSPEEDミーティングにて、筑波アタックでドライバーを務める予定の谷川達也選手が初ドライブ。結果は、シェイクダウンにして、岡山国際1分43秒台という予想を上回るタイムを計測した。
「冬場で、クリアが取れれば、現状でも41秒台入りは間違いない手応え。デフをもう少し前効きにすれば、さらに良くなるはず」とは谷川選手のコメント。
競合ひしめくWRX戦線に、また1台、新たな注目のアタック車両が加わった。
■カープロデュース アルテックス 岡山県岡山市東区東平島1171-3 TEL086-201-5021 http://altex001.com/