TEIN EDFC ACTIVE PROの有効性を検証!!

2018/03/13 19:07

TEINの減衰力自動調整機構の凄さを体感!!

 

室内から減衰力調整ができるだけでなく、速度やGによって減衰力を自動調整してくれるEDFCアクティブプロその自動調整はどれだけリニアに、どれだけ効果的なのか富士ショートサーキットでテストしてみる!!

 

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モータードライバを減衰力調整部にセット
減衰力調整を行うステッピングモーターは、調整部に装着。モータードラ イバはハーネスの余裕があるので、水が当たらない位置に固定する。車種 によってはモーターの作動音が微妙に聴こえてくる場合もある。

 

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車室内からショックの減衰力を4本それぞれに調整できるEDFC。そこから進化したのがEDFC ACTIVE PROだ。前後左右のGをセンサーで感知し、その動きによっての自動減衰力制御と、GPSユニットまたは車速信号から得られる速度情報によっての自動減衰力制御が可能となる。ストリートでは減衰力を緩めにしておき、それをベースにたとえば高速道路や峠道ではハード目にするなど、設定が任意にできる。その機能性の高さからEDFCシリーズは、世界で10万台分以上の販売実績があるほどの人気パーツ。車内で減衰力調整をしてくれるというのは、一度経験してしまうと、もとには戻れないくらい快適で、それがこの実績からもわかるだろう。しかし、状況や走りに合わせて自動的に減衰力を制御してくれるEDFC ACTIVE PROはさらに便利。

でもその機能を使いこなせば、サーキットごとに最適な、もっと細かくいえばコーナーひとつひとつに合わせた最適な減衰力セッティングを自動的に行えるのではないか、と考える。そこで今回、松井孝允選手をテスターに、テインの協力を得て富士スピードウェイ・ショートコースでさまざまなテストを行うこととした。その詳細についてはページを参照してほしい。また基本となるセッティングの決め方は左の表を見ていただくとわかりやすい。実際、単純に自動制御してくれているだけでも、アナログなこれまでのサスペンションとは違う、必要なところで必要な減衰力が得られるという気持ちよさがある。まだ経験したことがない人は、ぜひ味わってほしい。
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車内コントローラーとは無線通信!!
モータードライバとコントローラーは無線通信なので取り付けがラク。コントローラーには外部入力端子もあるため、たとえばサイドブレーキと連動させ、引けば減衰力を強めるなど特殊な使い方に対応する懐の広さがある

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ここですべてをセッティング!!
1/4DINサイズのコントローラーですべてのセッティングを行う。この画面上ですべてのプログラムを行うので、細かい操作にはコツが必要になるが、使いこなせば特定のサーキット専用セッティングも可能となる

 

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使いこなしTEST in 富士スピードウェイショートサーキット

TEST1

まずは減衰力固定でモノスポーツの素材としての性能をチェック!!

テスト車のZC33Sにセットされていた車高調サスはモノスポーツ。最初は減衰力を最もソフトな64固定で走り、中間の32固定と最もハードな0固定でも走行「0ではハード過ぎてプッシュアンダーが出る。32が無難で普通に走れる」(松井孝允)

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TEST2

ベースを決めてフルオートで走行し、自動制御の実力をチェック

次のテストはベースを決めてのフルオート制御でどのように走りが変わるのかをチェック。まずは64ベースで走ったが「リニア感がちょっと足りない」ということから54をベースにしたオートに変更。
「これもまだ若干弱めなところはあるが、64ベースよりもリニアさがある」。その状態でのコーナーでの減衰力変化のイメージが右の数字だ。ブレーキを踏み始めるまではソフトな数値でしなやかに動く。減速に入るとプログラムに応じて減衰力が締まる。減速するに従ってどんどん締まっていく。沈み込むほどにストロークスピードが抑えられる。ソフトなのに奥ではジュワッと粘りがある、まるで動物の脚のようなしなやかさを感じることができる。「なかなかよいが、可能ならコーナーイン側の減衰力を緩めて、プッシュアンダーに感じられる部分を消したほうが、より楽しく走れるはず。もともとのモノスポーツが減衰力の初期の立ち上がりがいいので、イン側を緩めるというのはかなり有効になると思う」(松井孝允)

 

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減衰力の数値はイメージです。

 

TEST3  

イン側を緩めるため横G制御を手動調整その走りは大きく変わった

そこで次に行ったのが、横G制御によるイン側減衰力のマニュアル調整。ベースとなる減衰力を46に変更し、横Gが大きく掛かったときのイン側のみ、自動制御よりも大きく緩める方向としている。「間違いなく方向性はこれで合っている。プッシュアンダー傾向が感じられなくなっている」。しかし、続けて松井選手は「とはいえ今度は、イン側が伸び過ぎな感じがないわけではない。欲をいうとイン側をもうちょっとだけ締められればベスト」と語った。これはわかりやすくするために緩め過ぎたのが原因。もちろん、もう少しイン側を締める、というのも可能だ。数値的には最終コーナー入り口ではテスト2と同じだったが、ボトムスピード時にはとくにリアのイン側をしっかりと伸ばすことで4輪が接地。立ち上がりのアクセルONではリア外側がしっかり踏ん張り、フロントはしなやかに動くことでクルマが前に進む。ここに速度制御も加えていけば、さらに細やかな制御が可能だ。

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減衰力の数値はイメージです。

 

<TEST4>
一般道でのEDFCアクティブプロはどのくらい使えるものなのか

最後に一般道での走行をチェック。「ベースとなる減衰力を決めておいての自動制御で峠道を走ってみたが、一般道ではしなやかに動いていたサスが、コーナーではしっかり踏ん張ってくれて、その変化も自然。モーターの作動音もスイフトスポーツでは聴こえなくて、EDFCアクティブプロが付いていると知らなかったら、なんでこんなにサスの動きが変わるんだ?と不思議だったと思う。自走でサーキットに行く人や、1台で通勤からスポーツ走行を楽しむ人にピッタリだ」

BB






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